岡山・香川の頑張る高校生を応援する「青春のキセキ」です。今回は、父とともに競輪選手を目指す女子高校生を紹介します。
(山陽学園高校3年/藤田初風 選手)
「お父さんがいなかったらこの道も進んでいない」
(藤田選手の父・師匠/藤田昌宏さん)
「自分が面倒見て強くさせてやりたい」
ガールズケイリンの、トップを目指して……
(藤田初風 選手)
「今のトップの選手をもっともっと超えられるように、誰にも負けないような選手になりたい」
山陽学園高校3年の藤田初風(うい)さん。玉野市の競輪場で練習に励んでいます。
藤田さんは2026年3月、全国高校選抜大会の女子スプリントで優勝しました。
5月に静岡県で開かれた日本最大の自転車競技の大会、「ジャパントラックカップ」のジュニアスプリントで優勝するなど、次々と輝かしい成績を打ち立てています。
(藤田初風 選手)
「やっぱ、試合に勝った時とか、負けたとしても自分が精いっぱいやれた時は楽しいなって思います」
父・兄ともに競輪選手の藤田さん。2人の背中を追いかけるように高校1年生の1月から本格的に競技を始めました。師匠は父・昌宏さんです。
昌宏さんは現役生活約30年の競輪選手。プロの選手生活を続けながら、パリオリンピックの自転車・トラック競技に出場した太田海也選手らを指導してきました。
(藤田初風 選手)
「お父さんが自分の人生を懸けて競輪に本気で向き合う姿を見てきて、かっこいいなって思ったので、自分もやってみたいなって思いました」
この日の練習では昌宏さんと一緒にウォーミングアップをした藤田さん。
(藤田初風 選手)
「(父・昌宏さんは)自分よりもスピードのある選手なので、それについていくのが必死なところがあります。練習の中で一番きついトレーニングメニューだと思う」
発走機を使ってゼロの状態からスムーズな加速を目指します。
(藤田初風 選手) 「力みすぎた」
(父・昌宏さん) 「ちょっと力みすぎたな。しょうがない、久しぶりにやっとるけん。力を入れるというよりも体重を乗せてやる」
(昌宏さん)
「父さんが言っているのはあくまでも理想であって、こういうのであってほしいなっていうけども、実際走る初風からしてみたらそうじゃない走りになる可能性もあるからな、それは自分でアレンジして」
(昌宏さん)
「一言で言ったら頼もしい走り方をしているなって感じがしますね。可能性を秘めたような走りですね」
藤田さんが練習しているのは競輪場だけでなく……。
(藤田初風 選手)
「実際の自転車に乗って足を回すローラーです。これはお父さんです」
自宅とは別に家族で借りている部屋で、登校前や帰宅後など日々トレーニングに励んでいます。この日は昌宏さんも付き添いました。
(藤田初風 選手)
「軸を作るために、ただ持ち上げるんじゃなくて、ここ(軸)ができてから持ち上げるっていうのを意識しています。勝つためが一番です」
さらに……
全力でペダルを回し、体力や持久力を鍛える「もがき」練習。
(昌宏さん)
「見ていてね、つらい部分もあるんですけど、それを乗り越えてやっていかないとね」
(藤田初風 選手)
「きついって1回思ってしまったらうまく体が動かないところがあるので、そう思わないように意識しています」
日々過酷な練習に励む藤田さん。
(藤田初風 選手)
「(Q.お父さんが師匠っていうのはどう?)お父さんだからこそ、こういうのはどうなのかとか、自分がこうじゃないと思う、みたいなのとかを言えたりとか、お父さんもどうだと思う?みたいな感じで聞いてくれるのを、素直に答えられる。心の開き具合っていうのは全然違う」
(昌宏さん)
「難しいと思いますよ、どこまで感情を入れていいのかなという。父親としてもそうですし、指導者としてもそうです。自分も競技者なので、背中を見せて感じてもらうしかないですよね。言葉よりも感じることが大きいと思うので、一番近くにいる人なのでね。娘は」
親子、そして師弟として、ともに藤田さんの夢に向かって進みます。
(昌宏さん)
「みんなから支持されるような、かつ自分も納得いくような、それで日本一になれるような、たくさんの思いを持って強くなってくれるような、すごい選手になってもらいたいですね」
(藤田初風 選手)
「この人になりたいって思いながら人生を進んでいっているようなものなので。ありがとうって言うのは結構誰にでも言えるので、そうじゃなくて実績を作ってそれを感謝とともにというのが自分のモチベーション」
(藤田初風 選手)
「選手になってから競輪界の女子と言えば藤田初風だよね、みたいな感じになれたらな。今のトップの選手をもっともっと超えられるように。誰にも負けないような選手になりたい」
(2026年5月27日放送「News Park KSB」より)