大雪への警戒が強まっています。雪下ろしの依頼が殺到する除雪業者に密着すると、今年ならではの理由が作業を阻んでいました。
■倒壊危機…雪下ろし依頼殺到
カメラが揺れるほどの強風。北海道留萌市で15日にかけて雪が強まり、吹雪になる恐れもあります。
雪の重みでしょうか。青森市ではトマトのハウスが倒壊。見渡す限り、いくつものハウスが被害に遭っています。
トマト生産者 我満守さん 「一晩のうちにいってしまったんだ」
災害級の大雪となった青森。雪が普段あまり降らない地域でも、平年を超える積雪となりました。
トマト生産者 我満守さん 「ショックで寝ても寝られない。どうしようかな、あすの生活…と考えていた」
生産者のおよそ6割が65歳以上。自宅の雪かきで手いっぱいだった人も多くいたといいます。
高齢者の雪かきを支援しようと、青森県の鰺ケ沢町では10日、「緊急除雪支援センター」が急きょ立ち上がりました。
鰺ケ沢町社会福祉協議会 井上雅哉事務局長 「1人で除雪ができない方が増えている」 「(Q.玄関どこですか?)そこです」
玄関の前には細い通り道。この家に住む80代の女性が作ったもので、人ひとりしか通れません。
井上雅哉事務局長 「この通路、広くしたほうがいい?」 除雪を依頼 滝吉サツヱさん(84) 「どこにも頼むとこないし。お願いします」
雪が積もり、窓から外の様子が全く見えません。
滝吉サツヱさん 「今年は(景色が)全然見えないの。自分ひとりだと苦労する。疲れる」
さらに…。
井上雅哉事務局長 「(Q.これ落ちてきた雪ですか?)これ落ちてきました」
青森は13日、気温が6℃まで上昇。屋根から落ちた雪は、高さ1メートルになってしまったといいます。
雪下ろしが必要な場所が一目で分かる「雪おろシグナル」。青森の鯵ケ沢町も多くの場所が赤く、「建物崩壊がみられる積雪重量」になっています。
14日の作業で家の前もすっかり雪がなくなり、窓から町の様子が見えるようになりました。
滝吉サツヱさん 「(Q.景色も見えるようになった?)うん見える。気持ちいい。ありがたい」
■「除雪機が」作業阻む“重い雪”
除雪は間に合わず、民間業者にも依頼は殺到。
お助けKING(民間業者) 後藤陽平代表 「(依頼が)今年は10倍近くいくんじゃないか。」
14日はアパートのオーナーからの依頼を受け、階段や駐車場の雪を取り除きます。
例年と違うのは、湿った重い雪になっていること。
後藤陽平代表 「重い雪飛ばすんで例年より負担がかかっている。除雪機は3回ぐらい故障してる。従業員も少ない休みでやってもらってる。体は気を付けないと」