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「反日ムード高まる前に」との思惑 日本の水産物輸入再開へ日中合意

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 日本の水産物の輸入再開に日中両政府が合意し、中国国内には不安と期待の声が上がっています。このタイミングでの合意の背景には反日ムードを懸念する中国政府の思惑もあります。

市民 「必ず検疫を徹底し、健康を確保する必要があります。日本の原発の件は影響が大きすぎるので」 「少しずつ試すことは可能だと思います。日本の冬のカニやウニなど他と味が違うから(食べたい)」

 北京市民の間からは、いまだ不安の声も多く聞かれました。

 一方、中国・上海にある日本料理店は、今回の動きを歓迎しています。

「百蝶物語」経営者 毛雲ビョウさん(58) 「寿司は色々魚を使いますから、本当に私が望んでいるのは長崎のマグロを使うこと。前向きでいいことだと思います。中国政府も(安全性の)リスクをコントロールしていると思うから」

 今回の合意について交渉の内幕を知る日中関係筋は、米中関係が緊張するなかで日中関係を改善したい中国側が合意を急いだ背景もあると分析します。

ANN中国総局 冨坂範明総局長 「このタイミングで中国が輸入再開に合意した背景には、夏になると反日ムードが高まる懸念が強いからです。7月には『731部隊』を描いた映画が公開されますし、9月3日には抗日戦争に勝利したことを記念する軍事パレードが行われる見込みです。反日ムードが高まるなかで、輸入再開に合意したとなると、国内からの強い反発が予想されるため、中国側は6月に入る前に終わらせたがっていたと日中関係筋も話しています」

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