岡山・香川の話題のものやスポットを紹介する「いまココ!ナビ」です。今回は、街の喧騒を離れた岡山県北西部・新庄村で楽しめる「森林浴」を紹介します。緑色の木々と自然の音に全身をゆだね、非日常体験を味わってみませんか?
岡山市中心部から車で約2時間。岡山県北西部にある人口約800人の新庄村で、いま絶好のシーズンなのが「森林浴」です。
今回案内してくれたのは、村で森林浴ツアーを開く新庄村森林セラピー協議会の黒田眞路会長です。
(新庄村森林セラピー協議会/黒田眞路 会長)
「全身でいろいろなものを感じてください。聞く音、小鳥のさえずり、目に入るグリーンを全部受け止めてください。岡山県で一番出来立てのおいしい空気を腹いっぱい吸いに、行きましょう!」
森林に踏み入れば、あたり一面緑色の景色が広がります。新庄村は、NPO法人森林セラピーソサエティが『森の癒やし効果がある』と科学的に認めている岡山・香川で唯一の場所です。
今回訪れたのは、新庄村と鳥取県との県境、毛無山のふもとにある「ゆりかごの小径」。高低差も少ない約2kmの入門コースで、黒田さんの案内のもとゆったりと流れる時間と景色を楽しめます。
コースを歩いていくと……
(新庄村森林セラピー協議会/黒田眞路 会長)
「森に抱っこしてもらいましょうか」
案内されたのは森の中にあるハンモック。早速体験してみると……
(記者リポート)
「これは最高ですね……!」
360度全てを緑に囲まれ、聞こえる音は川のせせらぎや鳥のさえずりなど。まるで森が作るゆりかごの中にいるようなやすらぎを体験できます。
(新庄村森林セラピー協議会/黒田眞路 会長)
「この体験を持っていってあげることができないから来てもらうしかない」
ガイドの黒田さんは生まれも育ちも新庄村で、小学4年生でもわかる説明がモットーです。老若男女、木々や動物に詳しくない人でもツアーを楽しめるよう、立ち止まりながらいろんなことを教えてくれます。
(新庄村森林セラピー協議会/黒田眞路 会長)
「いろいろな生き物が生きていくためにはこういういろいろな木が生えている森が必要。反対は人工林です。これは人間が植えたもの。二酸化炭素を吸収してくれているのはどちらかというと人工林です。林と森はまったく違う」
こちらの森林に生えている木々はさまざま。いろいろな種類の木があることで多様な動物が暮らすことができ、その動物が種を運び、木が育ち、水を蓄える。その水は長い年月をかけ旭川に流れ、私たちが生活する水となります。
(新庄村森林セラピー協議会/黒田眞路 会長)
「林と森は全く違う。いろいろなものが多様性に生きていくためにはいろいろなものがないとダメ。バランスが大事なんです」
そんな黒田さんのガイド限定で楽しめるのが、視覚をなくし杖を頼りに森林を歩く「ブラインドウォーク」です。
こちらの体験、一歩も歩けないという人も。しかし体験するうちに耳や足の裏など、目以外の感覚が研ぎ澄まされる感覚を味わえます。
そのほかにも「ゆりかごの小怪」では聴診器で木を流れる水の音を聞いたり、凛々しくまっすぐに立つ木を抱きしめたりしました。約2時間のコースで、見て、触れて、聞いて。体全身で自然を味わう非日常体験です。
(新庄村森林セラピー協議会/黒田眞路 会長)
「日頃皆さんはとても頑張っていらっしゃるし、いっぱいいっぱいな所もあると思うんですけど、リフレッシュするってことはとてもいいことだと思うし、本当の自分を取り戻すっていう意味でも、森に抱っこされると本当の元気な自分に月曜日から戻れると思う。エンジョイしてほしい」