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コメ農家も困惑「記憶にない渇水」 ダム貯水率“ほぼ0%”続く

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 深刻な渇水が続く愛知県で異例の対策が始まりました。こうしたなか、影響は田植え間近のコメ作りにも及んでいます。

■コメ農家も困惑「記憶にない渇水」

 取材班が30日に向かったのは、愛知県新城市の「宇連ダム」。

 満水時にはダムの最上部までなみなみと水がありましたが、30日はダムの底が見えるほどに。実はこの宇連ダム。

水資源機構 豊川用水総合管理所 上野英二副所長 「宇連ダムの貯水率ゼロを確認」

 2週間ほど前には、雨不足で貯水率がゼロになる事態に。その後、雨は降ったものの、30日の貯水率は…。

水資源機構 豊川用水総合管理所 上野英二副所長 「(宇連ダム)現在(貯水率は)0.5%。限りなく枯渇に近い状況」

 深刻な渇水が続くなか、新たな動きがありました。

 周辺の川から水の供給を受ける緊急導水が始まりました。これで一日最大5000トンの水を送ることができることになります。ただ、農業用水に使える量は“半分”にすることが求められています。

 豊橋市のコメ農家は、もうすぐ始まる田植えを前に不安を抱えていました。

コメ農家 平松教孝さん 「苗をもらってきて並べた」

 この週末に届いたばかりのコシヒカリの苗です。これから2~3週間ほどかけて苗を育てていくといいますが、ここでも渇水の影響が…。

コメ農家 平松教孝さん 「水まきも無駄遣いせず、必要以上にかけない。過去にこの時期に、ここまでの渇水は記憶にない」

 水まきには農業用水は使っていませんが、これから心配なのは田植え前に使う大量の農業用水です。

 田植えの前に行われる「代かき」。田んぼに水を入れ、土を砕いて均一にする大事な作業ですが、使える水が半分になることで…。

コメ農家 平松教孝さん 「代かきは最低でも土面をつらぬ(覆う)くらい水が入ってないときれいにできない。最低限、そこまで水を浸らせるにもかなりの水の量が必要。水不足がちょっと心配なところ」

 これから旬を迎える春野菜にも渇水の影響が出ています。

中村アスパラ園 中村毅代表 「育ててるアスパラガス」

 柔らかく太いアスパラガスを作るため、“水”が必要不可欠だと言います。

中村アスパラ園 中村毅代表 「ここから水が出てくる。(農業用水が)絞られるので。収量が減って収入も落ちてしまう」

 届かないものには水をまいてしのいでいますが…。

中村アスパラ園 中村毅代表 「アスパラガス自体、90%が水分でできている。水なしではやっていけない」

 豊川市は愛知県内有数のアスパラガスの産地です。このまま渇水が続けば品質の低下や収穫量の減少で、市場に出回る量が減る恐れもあるといいます。

 専門家は価格への影響を懸念しています。

流通経済研究所 折笠俊輔主席研究員 「野菜の場合は全国的に同時に作るより、寒い時期は九州、暖かい時期、夏は東北の北側。産地リレーで南から北に生産地が切り替わっていく。その時期の切り替わり。アスパラガスの国内産が愛知が出せず減ったとなると、価格が2倍3倍になったりするケースも考えられる」

 31日は宇連ダム周辺で一日を通して本降りの雨となりそうです。

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