岡山県南部を運行する両備バスと岡電バスが、赤字となっている31の路線を廃止すると発表しました。背景に何があったのでしょうか。
(両備グループ/小嶋光信 代表) 「路線を維持したいがためにあえて廃止届を出したということです」
両備グループの小嶋光信代表が、岡山市などを走る両備バスと岡電バスの78路線のうち、31路線を廃止すると発表しました。廃止するのはすべて赤字路線で、8日までに廃止届を中国運輸局に提出しました。 廃止予定日は早い路線で今年9月30日です。
(バス利用者はー) 「車では行けないところがあるからバス使うから困りますね」 「不便になりますけど仕方ないのかなと思います」
31の路線の1日の利用者はのべ5600人に上ります。背景に何があったのでしょうか。
岡山市内を循環するバス「めぐりん」を運行する八晃運輸が、去年3月岡山駅と西大寺地区を結ぶ新規路線「西大寺線」を中国運輸局に申請。この路線は両備バスなどがすでに運行していますが、めぐりんは最大で150円安い運賃を設定しています。 運行が認可された場合、両備グループは1億2400万円の減収が見込まれるため、赤字路線を維持できないとしています。
一方でめぐりんの路線認可が下りなければ、廃止届を取り下げる意向も示しています。これに対し、八晃運輸は「両備グループの会見内容を確認した上で、社内で協議しコメントしたい」としています。