日本一の高さとも言われる「石の城」に異変です。丸亀城の石垣が崩落したというニュースを、8日にお伝えしたばかりですが、現場近くでまた新たに石垣が崩れました。けが人はいませんでした。
(記者) 「丸亀城の石垣が大きく崩れています。その影響で電灯も傾いています」
9日午前4時半ごろ、市民から「石垣から大きな音がする」と丸亀市に通報がありました。市民の通報から約2時間後、市の職員が確認したところ、三の丸の坤櫓跡の石垣が幅約南北に25メートル、東西に30メートル、高さ17メートルにわたって石垣が崩れました。
石垣が崩れる前、「石の城」とも呼ばれる丸亀城は城を取り囲むようにして4段の石垣が積まれています。
8日崩れたのは、4段のうち一番下にある石垣が台風の雨などの影響で崩れたと見られています。この影響で、すぐ上にある3段目の石垣が支えを失い、9日朝、大きく崩れてしまったというわけです。
櫓台と呼ばれる四角い石垣が、跡形もなく消えてしまいました。
(丸亀市文化財保護室/東信男 室長) 「基礎(4段目)がなくなったので、支えるものがなくなってそのまま根こそぎ下に落ちてしまいました」
西日本豪雨のあった7月7日以降、現場付近は立ち入り禁止にしていたためけが人はいませんでした。なお、今回の崩落現場はお城の裏側にあたり、正面の大手門から天守閣へと続く観光ルートには今のところ影響はありません。
崩れた現場近くの石垣には隙間があり、緩くなっています。そのため、丸亀市は県や文化庁と今後の対応を検討しますが、さらに崩れる恐れもあり当面は補修作業はできないということです。