去年の西日本豪雨や台風の影響で、大きく崩れた丸亀城の石垣を市議会議員らが視察しました。長年、石垣を研究する専門家は排水対策を訴えました。
(記者) 「崩落した丸亀城の石垣はこの西側に当たるんですが、他にも問題点があります。専門家によりますと、こちらの石垣の下側でも膨らみが確認されています」
現地視察には、丸亀市議会の特別委員会のメンバーや市職員ら約40人が参加しました。丸亀城の石垣を長年研究している遠藤亮さんと山地茂さんが、去年崩れた場所以外にも崩落の危険があると指摘しました。
丸亀城の石垣の東側は雨水がたまりやすく、2014年の大雨の影響で、表面の土が流れブロック塀も倒れています。遠藤さんによると、このまま放置していると石垣の基礎に影響する恐れがあるといいます。
(遠藤亮さん) 「北側の三の丸の石垣と石垣の築き方がぜんぜん違うことを見てほしい。ここの場合は非常に粗雑です」
南側の石垣は、記録には残っていませんが積み直されたとみられます。石と石の隙間があき、詰め石と呼ばれる、石垣の間を埋める石も少なくなっています。 遠藤さんと山地さんは、二度と丸亀城の石垣の崩落を起こさないために、排水対策を進めていくべきだと訴えました。
(遠藤亮さん) 「降った雨を石垣の方に影響を及ぼさないように。倒してしまった予算と比べると、わずかな予算でその排水路ができるので。できるところを、きっちりとしてほしい」