東日本大震災から間もなく8年です。ドイツ人のアーティストが原発事故後の福島の姿を記録した写真展が、高松市で開かれています。
ドイツ出身で大阪府在住のベアトラム・シラーさん(42)が2011年12月から4年間、福島に通って撮り続けた写真の中から35点が展示されています。
原発事故から2年後のお盆前、富岡町の立入禁止区域で撮った写真があります。防護服に身を包んでいるのは除染作業員ではなく、ようやく先祖のお墓掃除ができた住民たちです。 また、福島市渡利地区の住宅で洗濯物を干す男性の写真。庭先には、除染された土がブルーシートで覆われ、置かれたままになっています。
(記者) 「展示されている写真は全て和紙に印刷されています。文化が途絶えてしまった福島の現状を、日本の伝統文化である和紙に刻み込みます」
(ドイツ出身/ベアトラム・シラーさん) 「原発事故でいったん人間が作った文化が切れてて、それをみんなに見せたい」
写真展は、3日まで高松市の瓦町FLAG8階で開かれ、3日の午後には原発事故被害に関する講演会も予定されています。