夏の甲子園大会は16日から3回戦が行われ、岡山学芸館が3年前の全国王者、栃木の作新学院と対戦しました。
(記者) 「台風の影響からかいつもより強い風が吹く甲子園。学芸館側のアルプススタンドには続々と応援団が集まっています」
岡山勢7年ぶりのベスト8へ。先発マウンドを託されたのは、左のエース丹羽淳平。
前の試合、初回にいきなり打球が顔面を直撃して左頬を骨折した丹羽投手。試合直前に医師から許可が出て先発を任されました。スタンドでは家族も見守ります。
(弟・知則君) 「打球一回受けてるんで、気をつけてほしいです」
(父・孝至さん) 「みんな仲間を信じて、89人で戦ってるんでチームのために投げ切ってほしいです」
甲子園のマウンドに再び連れてきてくれた仲間に感謝を。
しかし、1回。いきなり1点を失います。後続は抑えケガの不安を感じさせない立ち上がり。2回にも1点を失った丹羽は3回、ツーアウト満塁のピンチ。走者一掃のタイムリーツーベース。丹羽はこの回でマウンドを降りファーストに回ります。
試合はその後、ワンサイドゲームに。苦しい展開でも選手の顔には「笑顔」。岡山大会からずっと学芸館が掲げてきたテーマです。スタンドにいる部員もマネージャーも、みんな笑顔で声援を送ります。
大差をつけられて迎えた9回。マウンドに再び丹羽が上がると、0点に抑え、最後の攻撃へ。
9回裏ワンアウトで打席には16日ノーヒットの丹羽。仲間が立たせてくれた甲子園の打席で恩返しの一打を放ちます。最後まで笑顔で戦い抜きました。
(岡山学芸館/丹羽淳平 投手) 「みんなが(2回戦で)勝ってくれたんで恩返しっていうかこの試合でやろうと思ってたんですけど。悔しさっていうのはあるんですけど、笑顔でできたことっていうのがとても良かったと思います」