「黒板」を使って町おこしにつなげます。「黒板アート」だけを集めたアート展が、香川県善通寺市で開かれています。 このアート展は瀬戸内国際芸術祭の秋会期に合わせて開かれていて、善通寺市内の各地に香川県内の大学生や高校生などが描いた黒板アートが並びます。
国の重要文化財、旧善通寺偕行社に隣接するカフェスペースにも作品が設置されています。 黒板アートは白チョークだけで描かれていて、チョークの線や面を指や手のひらなどを使って整え、絵の輪郭を浮かび上がらせています。濃淡の表現のみで、善通寺市に現れた「不思議の国」の世界観を表しています。
また、JR善通寺駅の北側の道路脇にも作品が。2009年に閉校となった善通寺西高校の卒業生たちが制作した黒板アートです。 北面の絵にはアクリル絵の具が、南面の絵にはオイルチョークが使われています。
(ZEN24メンバー/千田恵さん) 「10日間くらいで、メンバー5人で作らせていただきました。黒板の地を浮き出させたいという思いがあって、それでそこだけテープを張って隠した状態で絵の具を飛ばして描いているんですけど。日常の中にいつもないものがあるっていうのを、アートを少し感じていただけたらいいなと思ってます」
他には善通寺市役所の庁舎横にもさまざまな黒板アートが並び、SNSを使ったコンテストも開かれています。
(善通寺市商工観光課/星佳人さん) 「香川県内で唯一の黒板メーカーが市にあったのと、善通寺第一高校にデザイン科があって、こちらの2つをつなぎ合わせたものを何かできないかなというのがきっかけです。ご自身の目で見てチョークの感覚であったり、消えてしまうはかなさみたいなものも含めて、ご覧になっていただければと思います」
「ゼンツウジ・ブラック・ボード・アート2019」は、瀬戸芸の秋会期と同じ11月4日まで開かれています。