ちょっと変わった「王座決定戦」が13日、高松市で行われました。王座決定戦といってもスポーツやお笑いではなく、今回競ったのは「介護技術」です。この取り組みは離職率の改善にも一役やっているようです。
今年で6回目となる「かがわ介護王座決定戦」には、香川県の11の施設から33人が出場しました。競技は1チーム3人で行われ、それぞれが入浴、食事、排泄を担当します。
(記者) 「こちらでは入浴介助の審査が行われています。安全だけでなく、丁寧なコミュニケーションや自立支援なども審査のポイントだということです」
入浴介助は、軽い認知症で右脚に麻痺があり、お風呂が嫌いな女性に入浴してもらうという設定です。 参加者は、日ごろの経験を生かしながら丁寧な介助を行っていました。
(参加者は―) 「緊張してしまって、覚えていたことができなかったりしたんですけど、自分の納得のいく介護ができました」 「審査員の方が、私の言葉掛けについては非常に良かったと言っていただいたのは、今後も続けていく自信につなげられると思います」
介護職は「離職率が高い」という印象がありますが、香川県によると、このような取り組みによって県内の「離職率」は昨年度が12.4パーセントと10年前の20.0パーセントから改善されています。 また、平均勤続年数も昨年度は7.5年と、このイベントが始まった5年前と比べて2年ほど長くなりました。
このほか、会場では介護ロボットの実演も行われました。最近は介護を受ける人たちの自立を促すものや介助者にかかる負荷を軽減させるものなど、家庭や施設などで役立つ商品の需要が高まっているようです。