岡山・香川を走る注目の聖火ランナーをシリーズでお伝えする「希望の灯つなぐランナー」です。 今回は、瀬戸大橋がかかる坂出市の岩黒島の中学生、岩中楓さんです。島唯一の学校のたった一人の在校生でもある岩中さんは、島のみんなに笑顔で走っている姿を見せたいと意気込んでいます。
(岩中楓さん) 「夢ちゃうんかとか。その時の一瞬を、うれしすぎて忘れてしまったんですけど」
岩中楓さんは岩黒島の学校に通う中学2年生です。聖火ランナーには「先生の勧め」で応募しました。
(岩黒中学校/渡村武弘 先生) 「島を盛り上げてくれている子なので、せっかくの機会なので、島を元気にできるチャンスかなと思って」
瀬戸大橋の橋脚が立つ島、岩黒島。島唯一の学校、坂出市立岩黒小・中学校は2019年の春、在校生が岩中さんただ1人になりました。岩中さんが卒業した後は、休校か閉校になる予定です。
授業は、教壇に立つ先生とは別の先生が「生徒役」として隣に座ります。この日の国語の授業は、保健室の先生が一緒に受けてくれました。
(岩中楓さん) 「最初は緊張してしまって、先生なので。今はいろいろな意見を先生方が出してくれて、一人でやるよりかはいいなと 思います」
(岩黒中学校/中川祥代 先生) 「頑張り屋さんです。いつもの楓さんの姿で、のびのびといい笑顔で走ってくれたらうれしいと思います」
バドミントン部に所属する岩中さん。部活動も先生と一緒です。
(岩黒中学校/田中裕理 先生) 「4月から一緒に部活しているんですけど、その時と比べたらだいぶ強くなっていて。私も追い付くのに必死なんですけど、お互い高め合ってみたいな感じで。楓さん自身も、自分が聖火ランナーとして走ることで島の活気がよくなったらいいなって言っていたので、島の人たちの思いを乗せて一生懸命走ってくれたらなと思います」
人口64人の岩黒島。岩中さんが聖火ランナーに選ばれたことは、すぐに島中に知れ渡ったそうです。
(島民はー) 「この辺で代表じゃから、応援に行かないかんな~って言うてましたよ」 「そういうことに参加するっていうこともないと思うので、珍しくていいことやと思います」
当日は、多くの島民が応援に駆け付ける予定です。
(岩中楓さん) 「岩黒の人に誇りを持ってもらいたい。島の人の思いを持って走りたいです」