三井E&Sホールディングスは、2023年度をめどに玉野事業所で行っている商船の建造をやめて、設計や機器の調達のみ行うことを5日、発表しました。
5日発表された、2020年度から2022年度にかけての中期経営計画で明らかになりました。玉野事業所では現在、貨物船などの商船と防衛省向けの艦艇を建造しています。
商船事業については広島県福山市の常石造船と資本提携を協議し、設計や機器の調達以外は、基本的に海外で建造します。新型コロナウイルスや環境規制の影響で造船マーケットが動かず、中国や韓国での価格が安いことから商船の建造をやめる方針を固めました。
商船事業の従業員約850人は配置転換を検討していて、一部、転籍の可能性があります。
艦艇事業は東京の三菱重工業への譲渡を計画していますが、玉野事業所で建造を続ける方針です。
(玉野市/黒田晋 市長) 「どういう状態になるのか、人あるいは協力会含めて関わっている方々が不安になっているのは事実だと思います。『造船の町玉野』というものを、きちっと今後も存続発展させていきたい」
三井E&Sホールディングスでは、年内をめどに方向性を決める予定です。