19日、香川県の小豆島に岩手から1隻の遊覧船がやってきました。
この船は東日本大震災の被害を免れ、人々に愛されてきた船でした。
19日朝、小豆島の土庄港にやってきたのは遊覧船「第16陸中丸」です。この船は1988年から宮古市の景勝地浄土ヶ浜を巡る遊覧船として多くの人を乗せてきました。
2011年の東日本大震災では遊覧船3隻のうち、この船だけが津波の被害を免れ、運航を続けてきました。
しかし、利用客の減少や船の老朽化などにより2021年1月に運航を終えました。
この話を聞き、購入に動いたのが小豆島で船の貿易を行う「ソフィア」でした。
(ソフィア/木村尚和 社長)
「売却先がなかったら解体とかっていう話が出てて、船の人生をそこで終わらせるのではなくて小豆島に一緒に帰ろうよと」
(みやこ浄土ヶ浜遊覧船/坂本繁行 船長)
「よそに行っても頑張ってやってくれればいいなぁっていう思いだけですよね」
「第16陸中丸」は今後、震災の記憶を伝えるための展示を行うなど、さまざまな活用方法が検討されています。
(みやこ浄土ヶ浜遊覧船/坂本繁行 船長)
「船よりは自分の命を大切に津波が来たら高いところに逃げる。そういうのをこれを見て感じ取られたらいいなと思うんですけどね」