太古のロマンです。岡山県笠岡市の男性が長年かけて集めた化石のコレクションが、博物館で展示されています。
博物館の中は、見渡す限り化石!化石!化石! その中には白亜紀の海で栄え、飛び出た鋭い歯が特徴の爬虫類「ティロサウルス」の下あごがあります。
(記者リポート)
「私は身長が1メートル70センチあるんですが、並べてみるとほとんど同じ大きさです。ティロサウルスは海の中では敵なしで、獲物を海水ごと飲み込んでいったとされています」
笠岡市のカブトガニ博物館で開かれている化石展です。
元・館長の惣路(そうじ)紀通さん(64)が、小学生のころから集めた2000点以上の化石から選りすぐりの18点を展示しています。
惣路さんは4月8日、ほとんどの化石を博物館に寄贈しましたが、実は10点ほど手元に残しました。そのうちの一つが「アンモナイト」です。
(化石2000点を寄贈/惣路紀通 元館長)
「思い入れが1番あったもので、自分が購入するためにも結構苦労したものですので、自分の手元にどうしても置きたいなということで」
化石になる過程で鉱石が染み込み、赤や緑に輝く珍しいものです。
表面に貼られた矢印が指す“穴”のようなものは……?
(惣路紀通 元館長)
「モササウルスっていう海棲爬虫類が生きていた時代、それが噛みついた『歯形の跡』。運良く形は残ってますんで、他にもっと良い餌があったんで、そっちに行ったかっていうことでしょうね」
他にも約4億5000万年前の三葉虫の化石や、体長18メートルともされる草食恐竜の肋骨など、太古の世界への想像をかきたてる化石たちが集まっています。
(惣路紀通 元館長)
「子どもたちにいろんな夢を与えてくれる、そういう石ではないかなと。それぞれに夢を持って見ていただければいいのではないかと」
この化石展は、5月9日まで開かれています。