夫婦が同じ姓でしか婚姻手続きができない民法と戸籍法の規定をめぐって最高裁大法廷が「合憲」との判断を下しました。そんな中、元夫からの暴力で岡山県に避難した女性は離婚後、旧姓に。最高裁の判断に何を思ったのでしょうか。
(離婚し旧姓に戻った女性)
「変わらないんだなっていうがっかりした気持ちと、でも裁判官の中にも違憲だって判断してる方もいるということで、変えたいって思ってる人たちも絶対にいるんだと感じました」
現在、民法では結婚する際は夫婦は同じ名字にしなくてはいけません。最高裁は夫婦別姓を認めていない民法と戸籍法の規定は「合憲」と判断しました。2015年と同じ判断です。
今回、大法廷に審理が持ち込まれたことで、これまでの判断が見直されるのではないかと期待の声もありました。
2019年の人口動態調査で、日本では約95パーセントが「夫」の名字を名乗っています。その一方で女性を中心に旧姓のままで仕事をする人も増えていて、別姓も同姓も選べる「選択的夫婦別姓」を望む声は強くなっています。
元夫からDVを受けて岡山県に避難した女性は、離婚後「旧姓」に。妻が夫の名字を名乗ることで夫による支配のようなものが生まれると感じています。
(離婚し旧姓に戻った女性)
「国会で議論されたりとか世の中全部が変わっていくという動きになれば、根深かった意識も変わっていくと思いますし、変わらなければ私のような人たちもいるまんま」