衆議院選挙に向けシリーズでお伝えしている「#ジブンゴト~政治に一言~」です。岡山・香川のさまざまな職業、立場の人にいま感じていることや政治に求めることなどをインタビューしています。
今回は、夫婦が望めばそれぞれ結婚前の姓を名乗ることを認める「選択的夫婦別姓制度」の導入を求める高松市の女性の声を紹介します。
(選択的夫婦別姓をねがう高松市民の会「ぼそぼその会」/山下紀子 代表)
「変わることが嫌だというよりは当たり前に元々あるものをそのまま使いたいというだけ。いま96%も女性が改姓しているので、96%の男性は自分の名前が変わることを想定して生きていないと思う」
高松市の山下紀子さん(48)。1997年に事実婚し、2人の子どもは夫の姓に。しかし、夫婦のどちらかが病気になった時に医療行為への同意ができない不安や、共有財産も増えてきたことから2016年に法律婚をし、戸籍上は夫の姓になりました。
(選択的夫婦別姓をねがう高松市民の会「ぼそぼその会」/山下紀子 代表)
「どちらかに何かあってもなんの保障もされないという状態を放置するのは、私たちにとっても良くないなと思って仕方なくですね」
山下さんは2020年10月、選択的夫婦別姓制度への意見を語り合う通称「ぼそぼその会」を設立。高松市議会に制度の推進を求める意見書を可決してもらうよう働きかけています。
(選択的夫婦別姓をねがう高松市民の会「ぼそぼその会」/山下紀子 代表)
「いろんな人と話していくと『私も変えたくなかった』っていう人が割とポロポロと、誰にも言ってなかったけど初めてっていう人もいる」
市議会議員を中心に会って話をする中で「旧姓のままでいたいという人に初めて会った」と言われることが多かったそうです。
(選択的夫婦別姓をねがう高松市民の会「ぼそぼその会」/山下紀子 代表)
「自分が自分じゃなくなっちゃう感じみたいのは、あまりあえて言わないんですよね、だからそういう人がいないと思っている人は割と多いのかなって」
人前に出るのが苦手だという山下さんですが、子どもたちの世代が夫婦別姓に限らず、多様な生き方を選べるようになってほしいというのが活動の原点です。
(選択的夫婦別姓をねがう高松市民の会「ぼそぼその会」/山下紀子 代表)
「(政治家には)困っている当事者の話を一番聞いてほしいなと。それぞれの権利が保障されて、それぞれが認められるような社会がいいなと思います」