23日は夏の高校野球・香川大会、準決勝が行われました。準決勝第1試合は英明と三本松が対戦しました。三本松のエースは、兄が高校時代に使っていた帽子で夢舞台を目指します。
ここまで安定したピッチングを見せている三本松のエース山花吏功。
「捲土重来」と書かれた帽子は3年前、同じく三本松のエースとして活躍した兄・悠陽さんから譲り受けました。
(三本松/山花吏功 投手)
「一番僕が野球を頑張ろうと思ったのは兄の影響であって、兄の育った学校で僕が兄を甲子園に連れて行ければいいかなっと思って」
弟の準決勝を兄・悠陽さんもスタンドから見守ります。
(山花投手の兄/悠陽さん)
「自分の代で甲子園に行けなかったので、弟に意志を引き継いで行ってもらえたらなと思います。」
1回、山花は1点を奪われますが気持ちを切らすことなく後続を打ち取ります。
2対1とリードされて迎えた2回、三本松はランナー2人を置いて1番・赤壁。レフトスタンドに飛び込む3ランホームランで逆転に成功します。
山花はこのあと、4回に英明の9番・倉谷にホームランを浴びるなど苦しいピッチングが続きます。それでもエースの意地を見せリードを守ります。
(山花投手の兄/悠陽さん)
「毎回得点が厳しいのでどこかで無得点でおさえてほしいなと思っています」
捲土重来……壮絶なシーソーゲームの中で何度も仲間と巻き返し続け、粘りのピッチングをみせた山花。しかし、英明の猛攻の前に力尽きました。【英明 14-10 三本松】
兄を甲子園に連れて行くという夢をかなえることはできませんでした。
(三本松/山花吏功 投手)
「兄には悪いですけど、僕は思いっきりやったと思いますし、僕は悔いはないです。」