全国で新型コロナウイルスの感染が拡大する中、変異株のオミクロン株やワクチンについて専門家に聞きました。
(川崎医科大学/中野貴司 教授)
「どこの国でも急速にオミクロン株に置き換わってきています。まだしばらく増え続けることはまず間違いないと思います」
政府分科会メンバーで川崎医科大学の中野貴司教授は、オミクロン株の感染力の強さはウイルスが細胞と結合するスパイク部分の変異に加え、潜伏期間に関係している可能性があると言います。
(川崎医科大学/中野貴司 教授)
「潜伏期間というのは病原体が体に入ってから症状が出るまでの期間です。今回、オミクロン株は感染して2日か3日で症状が出る方が多いのではないか。症状が出るちょっと前から感染した人は外にウイルスを排出しますから、感染してから他人にうつすようになる期間も短いということで、こういったことも感染者が増えていることと関係しているかもしれません」
低いといわれるオミクロン株の重症化リスク。高齢者などについては、まだ分からない点もあると話します。
(川崎医科大学/中野貴司 教授)
「従来の新型コロナウイルスに比べて重症者の頻度は少ないといわれています。もともと新型コロナが重症化する方々にかかってどの程度の重症化リスクがあるのかは、まだ分からない点もあります」
すでに始まっているワクチンの3回目の接種。ファイザーとモデルナ2種類のワクチンが使われています。
(川崎医科大学/中野貴司 教授)
「交互接種、異なる種類のものを打った方がより免疫が高くなるんじゃないかというのは、それはちょっと誤解で、逆に同じものを使うのと異なるものを使うのと効果はそれほど変わらないというのが全般的な正しい理解だと思います。接種しやすいものから接種していただくというのがよろしいと思います」
「まずはご自身が、体調が悪かったら無理をしないということと、やはり自分から他の方に感染させないということはまず心掛けていただきたいと思います」