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寿命はわずか1週間…高校生が取り壊し直前の倉庫に壁画アート 岡山・総社市

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 寿命がわずか1週間あまりの作品です。岡山県総社市の高校生が取り壊し直前の倉庫に壁画アートを完成させました。

(記者リポート)
「壁画は勢いよく描かれていて迫力を感じます。大きさは縦が約2メートル、横は10メートルとかなり大きいです」

 人の感情があらわになった様子やかわいらしい顔の集合体など……描いたのは総社南高校美術部の日岡朔人さん(2年生)です。

 日岡さんは全国高校総合文化祭で岡山県代表に選ばれたほどの実力の持ち主。そんな日岡さんが壁画アートに取り組んだのは、総社市門田にあるガス会社のボンベ庫です。

 この会社ではガス事業から撤退するため、ボンベ庫を今年度中に取り壊すことを決めていました。そこで壊す前にキャンバスとして有効活用してもらおうと日岡さんに打診したそうです。

(総社南高校 2年/日岡朔人さん)
「これはやらなきゃと最初に思った。やらなかったら後悔すると」

(三備石油/横田真平 社長)
「50年仕事を支えてくれた建物を、若者の言葉で言うと、無駄に壊したくない、舞台として提供できればと思い、タイミングよく日岡くんが受け止めてくれた」

 日岡さんは2021年10月から制作を開始。平日に毎日1時間、約2カ月半かけて作品を完成させました。

(総社南高校 2年/日岡朔人さん)
「右側が情熱を発揮することを止められなかった人、進んでいいよと自分の思う方向にと言ってもらった人。こっち側が情熱を出すことを抑えられた人、それぞれ色を入れ替えて反転させた」

 しかし、この作品を見られるのはあと1週間ほど。1月17日からはボンベ庫の解体作業が始まるということです。

(総社南高校 2年/日岡朔人さん)
「作品に命を吹き込むとも言うが、それが本当の意味で寿命がある作品として実行できた。(見た人には)圧倒してもらえたら一番うれしいし、それぞれの解釈をできたらしてほしい」

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