香川大学でデザインを学ぶ学生たちによる卒業制作展が高松市で開かれています。地域の課題解決などを目指してデザインした作品が並びました。
会場の高松市美術館には、香川大学創造工学部 造形・メディアデザインコースの4年生43人の論文や作品が展示されています。このコースは2018年にできたもので、1期生による初めての卒業制作展となります。
手袋の産地、香川県東かがわ市を全国に広めたいと作られた動画は、手袋を製造する工程や作り手が自身で作った手袋をつけて山を走る姿を通して、ものづくりに対するこだわりを東かがわ市の風景とともに伝えています。
(動画を制作/大坪慎太郎さん)
「僕自身、もの1つに対してそこまで深掘りしたことがなくて、今回の卒業制作展示を通じて生産者さんの思っているこだわりとかを身をもって感じることができたんで、それはすごいよかった」
また、利用率が減少傾向にあるさぬき市のコミュニティバスを観光客に使ってもらおうとデザインした複数の作品も展示されています。
観光での利用が多いバス路線の周辺スポットなどを載せたパンフレットや、自分が巡った場所を写真で記録したり撮った写真を他の人と共有したりできるアプリを、1人の学生が全て作り上げました。
(パンフレット・アプリを制作/松下ひなたさん)
「もう達成感しかないんですけど、こんなふうに大々的に展示会をやらせてもらえることになったので、見てくださった方1人でも、香川県っていいところあるんだなとか、さぬき市ってこういうところなんだなって知ってもらえるきっかけになれば」
コンピューター解析を駆使して完成させたリヤカーの展示もあります。部品の大きさや配置についてのデータを繰り返し修正した結果、強度を落とすことなく、市販のものと比べても軽いものができました。
この卒業制作展は2月27日まで開かれています。