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子どもたちにライフジャケットを! 水遊びの注意点伝える絵本を高松市の男性が製作

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 これから夏に向けて増えてくる海や川での水遊び。水遊びをする時の注意点を子どもに分かりやすく教える絵本を紹介します。

 5月発売された絵本「かっぱのふうちゃん」。泳ぎが苦手なかっぱのふうちゃんがライフジャケットを着て初めての海水浴を楽しむ中、身に着けていない仲間が沖に流されてしまうというストーリーです。

 この絵本を作ったのは、団体向けにライフジャケットを無料で貸し出すなど、水難事故を防ぐ取り組みをしている高松市の森重裕二さんです。

(子どもたちにライジャケを!/森重裕二 代表)
「とにかく子どもたちの命を守りたい。ただそれだけ」

 森重さんは、元々滋賀県の小学校で働いていましたが、2007年、近くの小学校の児童がキャンプ中に溺死した事故を受けて、啓発活動を始めました。

(子どもたちにライジャケを!/森重裕二 代表)
「みんな知らないですよ、ライフジャケットを……。知らないでしょ? 着けたことないじゃないですか、あんまり。絵本だったら、読み聞かせをしたおとなの人も、読んでもらった子どもも、みんなが理解できる」

(荻津尚輝リポート)
「子ども用のライフジャケットの多くは、実は股の下を通してカチッと止めないと危ないんです」

(子どもたちにライジャケを!/森重裕二 代表)
「股下のひもをつけていなかったら、首がチョークされる。首が締まったり、顔に被ったりするのが危ない」

 絵本には、ライフジャケットを正しく着用する方法や、正しく身に着けないとどんな危険性があるのかなどが分かりやすく描かれています。

(子どもたちにライジャケを!/森重裕二 代表)
「人間の体ってそんなに浮かない。自然の水辺って危ないことがあるってことを意識して、ライフジャケットってものがあるってことを知ってほしい」

 海上保安庁によりますと、2020年、船から海に転落した人のうちライフジャケットを着用していた人の死亡率は13%、着用していなかった人の死亡率は61%でした。

 ライフジャケットを着用することで死亡率を大きく減らせることが分かります。

 また、海で亡くなる人の数を月別で見ると、これから夏に向けて増えていくことが分かります。

 未就学児への遊び場の提供や、子育て相談などを行う坂出市の「まろっ子ひろば」では、2021年から子ども用のライフジャケットの貸し出しもしていますが、利用者は年間で10人ほどしかいないということです。

(荻津尚輝リポート)
「まろっ子ひろばでは、子ども向けの絵本が置いてある本棚に、『かっぱのふうちゃん』が置いてあります」

(まろっ子ひろば/太田広美 代表)
「絵本の読み聞かせって、寝る前とか、普段もそうですけど、親子にとってすごいいい時間。その中で自然に自分の身を守るようなことを学べるのはこの絵本ならでは」

 太田さんは子どもの命を守るために、まずは絵本を読んでほしいと考えています。

(まろっ子ひろば/太田広美 代表)
「大人が子どもを守るというのはすごく大切なこと。『着けよう』といって『嫌だ!』という子どもさんもいるかもしれないけど、『かっぱも着けとったよね?』とか言ってうまく利用して守ってもらえたらいい」

 6月5日には、まろっ子ひろばで森重さんによるライフジャケット着用の大切さを伝えるイベントが開かれる予定です。

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