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衆院区割り 岡山1減で有権者の反応は 「むしろ一票の格差拡大」との指摘も

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 「一票の格差」を是正するため、衆議院選挙小選挙区の区割りの改定案が勧告されました。しかし、定数が5から4に減った岡山県では、むしろ「一票の格差」が広がったと指摘する声も出ています。

 現在、岡山県の衆院選の小選挙区は5つですが、改定案では1つ減り4つになっています。

 また現在、複数の選挙区にまたがっている岡山市北区・東区・南区と、倉敷市、真庭市、吉備中央町は分割状態が解消されます。

(記者リポート)
「岡山市東区の瀬戸町です。今の選挙区割りでは岡山市では唯一3区に入っていましたが、新たな区割りでは2区になっています」

(有権者[瀬戸町])
「赤磐市の方が強いですよ、つながりがね。地元の意見を聞くようになるのかなあと思ったり」

(記者リポート)
「備前市は現在の選挙区は3区ですが、新しい選挙区では1区に入っています」

(有権者[備前市])
「地方からのな、意見とかが全然反映されん。田舎を捨てるようなもんじゃ」
「なめとろうこれ、決定なん?これ」
「さあこれからじゃ、こいつを立派な議員しようと言よおる矢先でこのざまじゃ」
「もう届かんわな。俺らの声は」

(衆院選区画定審議会/久保信保 会長代理)
「備中から美作まで、かなり広い選挙区になってしまいましたけれども、分割を解消するということも頭に入れて区割りをしていくと、こういうことなのかなと」

 現在の3区の北側のエリアと5区の大部分が統合される新しい3区は、自民党所属の3人の衆議院議員が地盤としていて、候補者の調整が注目されます。

(自民党岡山県連/天野学 幹事長)
「(候補者調整は)僕らがどうせえこうせえとは言えないような状況。これはもう党本部がしっかり考えて調整しないといけない」

 1996年に小選挙区制が導入されて岡山県では初めて区割りが変更になります。

 「一票の格差」をめぐる訴訟に携わる賀川弁護士は、岡山県だけを見ると格差が広がっていると指摘します。

(「一票の格差」訴訟に携わる/賀川進太郎 弁護士)
「前よりも差は広がってます。県にこだわるとどうにもこうにもならない」

 全国の選挙区で現在最も人口が多い東京22区は、最も人口が少ない鳥取2区の2.096倍です。

 改定案では「一票の格差」が2倍未満に収まり、最高裁判例による「違憲状態」は解消されます。

 しかし、岡山県の選挙区と鳥取2区を比べると、これまで1.10倍から1.67倍の範囲にありましたが改定案では1.48倍から1.81倍となっています。

(「一票の格差」訴訟に携わる/賀川進太郎 弁護士)
「県・市をまたいでも構わないということをやらなければ無理。新たな方策、ブロック制にするとか中選挙区制に戻すとか、そういったことも考えていかないと解決はできない」

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