新型コロナウイルスの感染拡大が続き、病床使用率も50%を超えた香川県。この状況をどうみているのか、また今後の見通しなどについて医師に話を聞きました。
11月1日には17.2%だった香川県の病床使用率は、12月20日時点で52.8%まで上昇しました。
県独自の警戒レベルも11月9日から、上から3番目にあたる「感染拡大防止対策期」に引き上げられています。
高松市立みんなの病院の岸本伸人副院長は「思った以上に感染拡大が早かった」と言います。
行動制限が緩和されたことで人の流れが活発となり、感染拡大に拍車をかけたとみています。そして今後は、欧米で広がっている変異株による感染拡大を懸念しています。
(高松市立みんなの病院/岸本伸人 副院長)
「(変異株は)ワクチンの効果が少し落ちるとも言われていますので、変異株の増加とともに患者数も増えて、場合によっては今までの最高3000人近く出ることも、可能性としてはあるかなと思います」
また今後の医療提供体制にも危機感を感じているそうです。
(高松市立みんなの病院/岸本伸人 副院長)
「全体で50%であれば、第一線でやっている中核病院はもっと高いということで、かなり余裕がない状態と考えていただければと思います。全体で70~80%ということになれば入院が必要な人も入院できない状態になるかなと思います」
一方、2022年はインフルエンザによる学校閉鎖も出ていますが、新型コロナとの同時流行については大きな心配はないとみています。
(高松市立みんなの病院/岸本伸人 副院長)
「2つとも予防に関してはよく似ているんですよね。基本的な対策は全く同じですので、今やっているコロナの感染対策をすれば、十分効果を発揮すると思います」