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東日本大震災を機に移住した写真家 被災地で撮る「10年の幸福写真」 香川・丸亀市

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 東日本大震災から、3月で12年。震災直後に香川県から宮城県へ移住し、撮影を続けている写真家が、2月3日から丸亀市で写真展を開催します。テーマは「10年の幸福」。写真に込めた思いを聞きました。

 2011年、東日本大震災で亡くなった女の子、莉桜さんの遺影と、生まれたばかりの妹、華暖さんの写真。10年の月日が経ち、華暖さんは小学校4年生に、莉桜さんの姉、こころさんはネイリストをめざす19歳になりました。

 撮影したのは、香川県まんのう町出身の写真家・平井慶祐さん(43)。

(写真家/平井慶祐さん)
「(震災から)10年は節目で、区切りで、でも人生はその後も続いていくわけなんですけど、そのタイミングで、何を幸せって思うのかなとか、『もし記念写真を撮るとしたらいつ、誰と撮りたい?』って聞いてみながら、写真を撮らせてもらったものが残ったら、10年経ったあとのストーリーがまた続いていってるんだよ、みたいなことが伝わるんじゃないのかな」

 平井さんは、震災直後にボランティアで訪れた宮城県石巻市に移住し、約12年に渡って被災地を撮り続けています。

 震災から10年の節目となる2021年には、1年をかけて40組516人の「記念写真」を撮影し、写真集を出版しました。

 タイトルは「10年の幸福写真」。それぞれが感じる「幸せ」な時間を切り取りました。

(写真家/平井慶祐さん)
「もちろん悲しいことがあった場所でもあったりするんですけどね、でもその人にとっては『やっぱりこの海がいいんだよね』とか、だったらその海で写真撮ろうよって」

 平井さんは2月3日から2日間、高校時代を過ごした丸亀市で写真展を開催します。今回のために特注したという木枠に、写真や文章をプリントした大きな布。アルバムを眺めているような展示には、平井さんの思いが込められています。

(写真家/平井慶祐さん)
「どうしても壁で普通に展示してしまうと作品みたいな感じになってしまうのも今回特に違うかなという感じがしていて、せっかくだったらこの物語に親近感を味わってもらいたいので」

 平井慶祐さんの写真展「10年の幸福写真」は、2月3日から2日間、丸亀市のマルタスで開かれます。

(写真家/平井慶祐さん)
「石巻に行ってみたいなと思ってみたり、そうするとぐっと心の距離が近くなるんじゃないかなと。まずはそのきっかけにこの写真展がなれたら、とてもうれしい。僕がそうだったように」

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