倉敷天城のエースナンバーを背負う藤原大櫻。藤原は、笠岡商業との1回戦。先発としてマウンドに上がり、気迫あふれるピッチングでチームを牽引しました。
その藤原のピッチングを支えるのは、野球経験ゼロの父・豊さんが自宅に作ったお手製マウンドです。
(父・豊さん)
「見よう見まねで、ネットで高さを見て、農業用の黒土を買ってきて作りました」
(倉敷天城/藤原大櫻 投手)
「直近のテスト週間もマウンドを使って投げ込みしたりとかしてて、そのおかげで感覚を忘れることなく投げられたので助かってます、本当に」
小学1年生から続けてきた野球もこの夏が最後。勝って帰るぞあのマウンドへ……!
倉敷天城 対 総社南 (倉敷市営球場 倉敷市 17日)
1回ウラ、藤原は初回からピンチを背負いますが、ショートライナーでランナーが飛び出し、ダブルプレー。ピンチをしのぎます。
さらに2回ウラ、フォアボールなどで満塁のピンチを招きますが、ここもダブルプレー。 バックに助けられ、この回を最小失点で切り抜けます。
しかしその後、点差を広げられ迎えた4回。2つの三振を奪い0点に抑えたところで、藤原は降板。仲間に思いを託します。
天城は5点を追う7回表。2塁1塁のチャンスに飯田がセンターへタイムリーヒット。1点を返します。
小学1年生から続けた野球人生の集大成。父への感謝の胸に最後の夏を戦い抜きました。【総社南 8-2 天城】
(倉敷天城/藤原大櫻 投手)
「マウンドを最初作ってくれるって聞いたときに、やりすぎだろって思ったんですけど、本当に自分のためになったなって、(両親に)受験勉強も応援してくださいって言って、次は全力を出し切れるように、恩返しできたらな」
(父・豊さん)
「いい野球人生になったんじゃないですかね。サポートだけは一生懸命やったつもりですけど。12年よく頑張りました」