節分といえば「豆まき」ですが、香川県さぬき市には豆をまかないちょっと変わった風習があります。合言葉は「鬼の豆ください!」です。
(山下佳乃リポート)
「『鬼は外、福は内!』で用いられる豆ですが……こちらのお店には『鬼の豆あります』と書いています。どういうことなんでしょうか?」
午後3時ごろ。子どもたちがさぬき市のスーパーに入っていきます。そして――。
(子どもたち)
「鬼の豆もらいにきました!」
子どもたちが何かを受け取りました。「豆もらいにきました」と言っていましたが、もらったのは豆ではなくお菓子のようです。
洋菓子店やパチンコ店などでも子どもたちが次々とお菓子をもらっていきます。これはさぬき市の志度地区に伝わる「鬼の豆もらい」という珍しい風習なんです。
起源は定かではありませんが、さぬき市観光協会によると、志度出身の江戸時代の発明家、平賀源内が豆をまいて厄を払うのではなく、子どもたちに渡して福を分け合おうと始めたのがきっかけだと言われているそうです。
ちなみにお菓子を用意していない店は「鬼の豆ありません」と張り紙で知らせていました。
古くから続くこの風習ですが、新型コロナの影響で開催されるのは3年ぶり。子どもたちは久しぶりの豆もらいを1時間半ほど楽しみました。
(子どもはー)
「(Q.どれくらいお菓子もらった?)数えきれないほど、ちょっとだけど」
「制限時間はついているけどめっちゃ楽しい」
「(Q.復活してくれてうれしい?)志度に生まれて良かったと思った」