「令和の修復」が完了です。江戸時代の人気絵師、伊藤若冲の作品が香川県琴平町の金刀比羅宮に帰ってきました。
正午ごろ、丁寧に梱包された作品がトラックの荷台からおろされ、金刀比羅宮の石段をゆっくりと上がり、奥書院に搬入されていきました。
修復を終えたのは、江戸時代の絵師・伊藤若冲が描いた「百花図」の障壁画とふすま絵4面です。
「百花図」は、金刀比羅宮・奥書院の6畳ほどの壁やふすまに、ツバキやボタン、ユリなど201点もの花々が生き生きと描かれています。
しかし、描かれてから260年ほど経っているため、ひびなどが入るなど傷みが目立っていました。
そこで、国宝や重要文化財などの絵画の修復を専門に行う京都市の業者の元で、2021年11月から修復していました。
(岡墨光堂/岡岩太郎 社長)
「絵が描かれている紙の劣化が進んでいましたので、それを支えている和紙を取り替えました。無事にお返し出来てほっとしています」
金刀比羅宮では、新型コロナの影響で参拝客が減ったことなどから今回、修復費用を初めてクラウドファンディングで集めました。
(金刀比羅宮/請川誠之 禰宜)
「きょう無事によみがえった色合い、色彩を見て、正直感無量です」
再び輝きを取り戻した「百花図」は、4月8日から金刀比羅宮の書院で特別公開されます。