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井原鉄道の2駅の愛称決まる 吉備真備駅は地元のパン店が感謝込めて命名 岡山

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 スポンサー契約の背景には地域の交通機関への感謝の気持ちがありました。岡山県倉敷市などを走る井原鉄道は駅の愛称のネーミングライツを販売しています。7月1日、2つの駅で愛称が決まりました。

 倉敷市真備町箭田にある吉備真備駅の愛称のネーミングライツを取得したのは地元のベーカリー「パンポルト」です。今後1年間、駅の愛称は「パンポルト 吉備真備駅」となります。

 総社市と広島県福山市を結ぶ井原鉄道は、コロナ禍で悪化した収支の改善を図るため15ある駅の愛称のネーミングライツを販売していました。今回、そのうち、2つの駅で愛称が決まりました。

 料金は駅によって異なり(30~100万円)、パンポルトが契約した吉備真備駅は1年間で80万円です。「決して安くない」としながらも、なぜ契約したのでしょうか。

(パンポルト/戸澤実さん)
「真備町がいち早く再開、復興に向かって進めたのは、やっぱり井原鉄道があってボランティアの方を一生懸命運んでくれたからと思って、感謝の意味も込めて」

 「パンポルト」は、2018年の西日本豪雨で自宅兼店舗の天井近くまで浸水し全壊しました。同じ場所で営業を再開したいと、ボランティアに助けられながら1年後に再建を果たしました。

(パンポルト/戸澤実さん)
「河川がきれいになったら(住民に)また戻ってきてほしいというのはあります。すごく住みやすい町なんで」

 戸澤さんは、2020年から、駅のそばにある倉敷まきび支援学校の生徒にパン作りを教えています。今回のネーミングライツの契約には、パン作りの講師代としてもらったお金をあてたそうです。

(パンポルト/戸澤実さん)
「井原鉄道をハブにして、沿線の事業者が協力しあったら、もっと経済活性の起爆剤になるんじゃないかと思って、これからそういう願いを込めて頑張ってほしいです」

 総社市の清音駅の愛称は「ナラムラ 清音駅」に決まりました。ネーミングライツを取得したのは、地元の建設会社「ナラムラ」で、1年間100万円で契約しました。

(井原鉄道/槙尾俊之 社長)
「やはり沿線地域あっての井原鉄道ですから。駅の近くで営業している事業者の方がスポンサーになってくださったのは非常にありがたい。まさに私どもが求めてた形になったと思っています」

 井原鉄道には全部で15の駅があり、残る13の駅についても引き続きネーミングライツを販売していきます。

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