高校野球の動画配信を「AI」を使ってより楽しめるように1年かけて取り組んできた人がいます。白熱した戦いが始まった、香川大会の初日。KSB高松本社でも、ある「勝負」が始まりました。それが……。
(山下佳乃リポート)
「こちらのテロップ、実はこれまで人が手打ちで打っていたんです。これがAIの力を借りることによって自動で表示されることになりました」
高校野球の中継にAIを取り入れるプロジェクトの成功をかけた「勝負」です。このプロジェクトを進めてきたのが山田斉さん。
1年ほど前、山田さんが香川高専詫間キャンパスの学生だったときにこのプロジェクトは始まりました。
ボール・ストライク・アウトのカウントを画面に表示するために、球場のスコアボードを映した映像を使ってすべてのパターンを「AI」に学習させました。
(山田斉さん 当時学生)
「ストライクになった時にライトが点灯しますのでそちらをカメラで見ることによってストライクが『1』ついたなということを見ようとしている」
2022年の香川大会の全試合の映像データを使い精度を上げたそうです。
いよいよ大会開幕の日、実際に運用が始まりました!
(山田斉さん)
「良いですね。かなり完成度は高いんじゃないでしょうか」
さらに2022年まで表示されなかったピッチャーの「球速」も、AIの力で瞬時に表示できるようになりました。
より多くの人が高校野球を楽しめるように球児の熱戦の裏側で支え続けます。
(山田斉さん)
「まずちゃんと動いているというのが安心して、それがちゃんと視聴者の方に届いているというのが非常にうれしい。球児たちも、僕がつくったシステムも元気よく動いてくれたらいいなと思う」