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子育て世帯に人気の交流スペース撤去から半年 運営団体が「新たな居場所」開設へ 香川・まんのう町

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 香川県まんのう町で子育て世帯に人気を集めていた交流スペースの設備が、指定管理者の契約満了に伴い、2023年3月で撤去されました。このスペースを運営していた団体が、まんのう町に「新たな居場所」を作ろうと動き出しています。

 廃校になった中学校の校舎を活用したまんのう町の琴南地域活性化センター「ことなみ未来館」。
 1階の「談話室」は町民、町外の人を問わず無料で利用でき、土日祝日には大勢の親子連れが訪れていました。

 施設の管理運営を行っていた「一般社団法人ことなミライ」が、利用者のニーズにあわせて子ども向けのおもちゃや漫画などを充実させていて、過疎地域の「成功事例」として町外から視察もあるほどでした。

 しかし、未来館を活動拠点とする住民組織から「談話室を専有している」という苦情が出るなど関係が悪化。まんのう町は「ことなミライ」の指定管理契約を更新せず、4月から町営にしました。

(利用者は―[3月30日取材])
「毎週来てました。もう家に引きこもらないといけなくなっちゃいますよね。どこも行けなーいって。近くにこういうところがないので」
「寂しいし、すごく残念な気持ち。子ども3人ともみんな遊ばせてもらって、いっぱい助けてもらった場所なので」

 町には、存続を求める町内外の1142人分の署名も寄せられましたが、方針は変わらず。談話室のおもちゃなどは、ことなミライが「自主事業」として置いていたため、3月末に全て撤去されました。

(ことなミライ 理事/幡多正樹さん[3月30日取材])
「こんなにみんなに愛されるというか、楽しんでいただける施設なので、こういうサービスだけでも、どこか別の場所で継続できたらなとは考えてます」

 あれから約半年……。ことなミライが新たな居場所の開設に動き出しました。

 まんのう町で高齢者介護事業を行う社会福祉法人正友会が、デイサービスに使っていたスペースを無償で提供してくれることになったのです。

(記者リポート)
「以前、談話室にあったおもちゃや絵本を移したキッズスペース。そして、子どもだけでなく、保護者もくつろげると好評だったこたつも設置していて、かつての談話室の雰囲気が再現されています」

(ことなミライ 理事/幡多正樹さん)
「ゆっくり、家にいるかのような感じで。(以前も)こたつスペースがあったんですけど、本当に取り合いで人気だったんで、今回は3カ所作って、いろんな人がゆっくりできたらいいなと」

 広さは、ことなみ未来館の談話室とほぼ同じですが、扉で仕切られた部屋もあり、以前から要望が多かった授乳用のスペースとして活用します。

 ただ、町からの指定管理料があった未来館の時とは違って、利用料をとって運営する予定です。

 また、初期の設備費と人件費などにあてるため、9月30日までクラウドファンディングも行っています。(キャンプファイヤーのサイト「ことなミライ #みんなの居場所」で検索)

 新たな居場所は、グループホーム「よりあい」の敷地内に、10月プレオープン、11月にオープンを目指しています。

(ことなミライ 理事/幡多正樹さん)
「親戚の家に遊びに行ったような感じで、でも親戚なんだけど知らない子がいたりして。でもそこで、一緒に遊ぶことで仲良くなったりして。で、親同士も仲良くなったり、本当に地域と地域がつながるような施設になったらいいなと思ってます」

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