香川大学の学生らが卒業研究の一環で日本の「中世」に行われていた方法で稲作を再現しています。
さぬき市にある香川大学農学部付属農場の田んぼ。香川大学教育学部の学生らが刈り取っているのは「あぜこし」と「しろいね」という平安から江戸時代まで作られていたとされる稲の品種です。
この稲は、2023年5月に学生らが昔ながらの早乙女姿で自ら植えたものです。
卒業研究の一環として、平安末期から室町時代の稲作を再現したもので、田起こしから収穫まで機械や化学肥料、農薬を使わず稲作を行いました。
18日は約70株の稲を刈り取りました。
(教育学部4年生)
「田植えしたときは、本当に育つのかなって結構不安だったんですけど、農薬も使わずに中世のやり方のみで稲穂に実がなっているのを見て ちょっと感動しました」
2つの品種は隣に植えたコシヒカリに比べて稲の背丈が高いため、風が吹くと倒れやすいことや、実る穂の数が半分ほどだということが分かりました。
(香川大学教育学部/守田逸人 教授)
「一つ一つのデータを大切にして持続可能な社会とか、食糧をどういうふうに維持していくかという問題についても考えていきたい」
今後は米の成分なども調べ、中世の稲作について学会で発表する予定です。