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「私がやるしかない」商店がない島の生活を支える人たち 移動販売・ガソリンスタンド運営 香川・丸亀市の離島

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 香川県丸亀市の離島「広島」。島に商店はなく、ガソリンスタンドが1軒あるだけです。そんな中、いろいろな人たちが協力しながら、島の生活を守っています。

 丸亀港から船で20分ほどの広島には、約150人が暮らしています。商店がないこの島に週に1回やってくるのが、移動販売のトラックです。

(移動販売を担当/吉田美登子さん)
「移動販売、移動販売やってまいりました。本日も、おいしいものをたくさん持ってきております」

(野口真菜リポート)
「トラックの中には、食品や日用品など、たくさんの商品がぎっしりと並んでいます」

 移動販売は、まんのう町の菓子店、西内花月堂が11年前に始めたもので、広島のほか、丸亀市の本島やまんのう町の山間部なども回っています。

(利用者は―)
「きのう草刈りに行って、おこづかいもらったから買った(Q.きょうは奮発して?)そうそう」

 移動販売が広島に来るのは毎週月曜日。1日かけて島内の7カ所を回ります。

 2023年3月に広島に移住した大学生の佐々原悠馬さんは、7月から3カ月間、移動販売を手伝いました。

(3月に広島に移住/佐々原悠馬さん)
「普段島でいるだけではできない交流が、移動販売のお手伝いを始めてでき出したので、すごく僕にとってもありがたい経験です」

 重い荷物は自宅まで届けることもあります。

(利用者は―)
「買い物に行けないんです。長距離が歩けないので。移動販売が来る日にこれ買って。牛乳とか重たいから。(Q.こうやって運んでくれるとだいぶ楽ですか?)助かります」

 島では過疎高齢化が進んでいます。移動販売の利用者は1日40人ほどで、11年前の半分ほどに減ったそうです。

(移動販売を担当/吉田美登子さん)
「(島民は)丸亀には行けるんですけど、たくさんの荷物を持ってくるのができないですから、移動販売をすごく楽しみにしてくださっているかなと思います。喜んでくださるというか、それを自分の糧にして頑張らないかんと思ってやっています」

 島唯一のガソリンスタンドは、9月から島のNPO法人「石の里広島」が運営しています。

 もともと島民が個人で運営していましたが、2022年に体調を崩して入院、もともと経営が苦しかったこともあり、閉鎖の危機に陥っていました。

 そんな中、島でコミュニティバスやデイサービスの運営を行うNPOが運営を引き継ぎました。

(NPO法人 石の里広島/平井明 会長)
「結構車持っているし、みんな。NPOはA重油を常時使いよるので、コミュニティバスもNPOがやりよるし、軽油が困るしで、そこから考えたら、やっぱり(ガソリンスタンドが)ここになかったらいかんかなと」

 給油やパンクの修理などは、ガソリンスタンドなどで長年勤務経験のある島民の中村さんが担っています。

(給油や修理などを担当/中村公大さん)
「私がやるしかないなと。風呂にもボイラー使う人多いので、灯油の配達はこれから増えると思う」

(NPO法人 石の里広島/平井明 会長)
「70歳超えとる人ばっかりなんやけん、後輩を育てていくことをせんといかんわな」

 ガソリンスタンドの営業日は、これまでの週1日から、9月以降は週2日に増やしています。

 一方、厳しい経営に変わりはなく、今後、丸亀市にも更なる支援を呼び掛けながら、運営を継続させたいとしています。

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