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香川県の犬の殺処分が「再び」全国最多に…高松市で保護犬・保護猫の譲渡会 香川県「譲渡だけでは解決しない」

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 香川県で2022年度に殺処分された犬の数が、前年度に脱却した「全国最多」に再びなったことが分かりました。そんな中、高松市では16日、保護された犬や猫の譲渡会が行われました。

 「さぬき動物愛護センター しっぽの森」が開いた譲渡会。家族連れなど10組が参加し、将来家族になるかもしれない犬や猫と触れ合いました。

(参加者)
「モフモフなところがかわいい。猫ちゃんのここ触ってあげたり、頭なでなでしてあげたい」

 参加者は飼育の注意点や命を預かる責任などについて説明を受けました。

(参加者)
「私が飼うとしたら、これが最後の犬になると思うので、慎重に考えようと思っています」
「最近、南海トラフとかで地震がくるかもしれないから、ちゃんと連れていけるかとか避難所とか気になりました」

 香川県によると2022年度に県内で殺処分された犬は322匹、猫は297匹となりました。

 香川県は2013年度から8年連続で犬の殺処分数が全国最多でしたが、2021年度に「最多」を脱却。しかし今回、再び「全国最多」となりました。

(さぬき動物愛護センター/鎌野陽さん)
「(香川県は)温暖で野良犬や野良猫が生息しやすい、生き残りやすい環境になっている可能性が一つ、『無責任な餌やり』ももしかすると多いのかなと」

 香川県と高松市は2019年に「さぬき動物愛護センター」を開設したことで、犬と猫の譲渡数を大きく増やし、殺処分数も年々減らしています。また、高松市は2026年に保護した犬や猫、合わせて50匹を収容できる施設を完成させるとしています。

(参加者)
「ペットショップは放っていても飼われていくだろうから、同じ『飼う』だったら、保護犬・保護猫を優先的に飼えたら」

(さぬき動物愛護センター/鎌野陽さん)
「ただ譲渡だけでは解決しない部分、根本の犬猫の収容数が多いという部分を解決しないことには、そもそもの殺処分問題も解決していきませんので、新しい飼い主さんに適正な飼い方をしてもらい、今後、野良犬や野良猫が増えないような社会にしていっていただきたい」

 「治癒の見込みがない病気」や「攻撃性がある」などの理由で飼うことが難しい「譲渡不適」と判断された犬や猫は、殺処分されることがあります。この数を香川県は「殺処分数」にカウントしていますが、全国にはカウントしていない自治体もあるということです。

 自治体が競うように「殺処分ゼロ」を目指すことで殺処分される犬や猫は減っていますが、数だけを追うのではなく、そもそも野良犬や野良猫を増やさないような動物との付き合い方を考えていければと思います。

 香川県は「野良犬・野良猫への無責任な餌やりが繁殖につながり、かえって不幸な犬や猫を増やす結果につながる」として餌やりを控えるよう呼び掛けています。

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