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戦後80年「戦争を語りつぐ意味は?」3人の語り部と考える 高松市で講演会

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 15日、高松市で戦争体験を語りつぐための講演会が開かれました。参加者らは戦争の歴史や記憶を伝えていくために必要なことを考えました。

 高松市の市民団体が開いている「8.15戦争体験を語りつぐ集い」です。戦後80年の節目となる2025年は「戦争体験を伝えることの意味」を考えようと3人の語り部が登壇しました。

 語り部のひとり、浄土卓也さん(86)は集いの前身となった「高松空襲を記録する会」を立ち上げたメンバーです。1938年に北海道で生まれ、約60年前に社会科の高校教師として高松市に赴任。生徒に世界史を教えてきました。

(浄土卓也さん)
「(当時のカリキュラムでは)第1次世界大戦と第2次世界大戦の間までしかね、教えたことないの。せめて、高松の青少年にはね、高松で一番悲劇的な事件が空襲だったんです。この空襲の話をね、知ってもらう(ために会を作った)」

 浄土さんはこれまで名もなき人々が犠牲になる戦争の悲惨さを伝えるため、小学校などで講演を続けています。

 15日の講演会では浄土さんに加えて、浄土さんの活動に密着してドキュメンタリー映画を作った金稔万さん、香川県を中心に活動する劇団マグダレーナの主宰・大西恵さんが登壇しました。そして、参加者とともに戦争体験を語り継ぐためにできることは何か考えました。

(参加者)
「若者に関心を持ってもらうために平和を考える戦争を考えるのにはどうしたらいいか?」

(大西恵さん)
「(従来の呼び掛けだけでなく)新しい入り口を見つけてやってそこから入っていくと」

(浄土さん)
「中学生と高校生に授業しているんです、今も。非常に反応がいい。十分今の子に伝えられます」

 参加者らは戦争の歴史を語り継いでいく意味を考え、平和への思いを新たにしました。

(参加した大学3年生)
「私たちがもっと勉強してそういう機会を自ら切り開いて作っていく必要がある」

Q.戦争体験を語りつぐ意味は?
(浄土卓也さん)
「名もなき人が一番被害を受けるのが20世紀と21世紀の戦争の特色なんです。(そんな戦争を)三度繰り返さない。そういうことです」

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