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南海トラフ地震臨時情報「巨大地震注意」の呼び掛けが終了 岡山・香川の各地でも地震に備えた動きが

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 南海トラフ地震臨時情報「巨大地震注意」の呼び掛けが、15日午後5時に終了しました。この1週間、岡山・香川でも地震に備えた動きが加速しています。

備蓄を呼び掛け

(防災行政無線)
「南海トラフ地震臨時情報『巨大地震注意』が発表されました。日頃からの地震への備えの再確認を行ってください」

 丸亀市では1日3回、市内46カ所のスピーカーで備蓄物資を確認するよう呼び掛けました。

 また市の公式LINEでハザードマップや家具の転倒防止対策の補助金について発信。補助金への申請は、この1週間で平常時の3倍以上となる33件あったということです。

(丸亀市 危機管理課/藤本浩 課長)
「いつもより地震が起こる確率が高いことを意識して、あらゆる考えられる情報手段で市民の皆さまにお伝えしたところです」

海水浴場に津波フラッグ

 南海トラフ地震が発生した場合、岡山では最大3.4m、香川では最大3.8mの津波が想定されています。高松市の女木島海水浴場には避難経路を書いた看板が設置されました。

(記者リポート)
「津波フラッグです。長方形を赤と白で分割したデザインになっています」

 地震を受けて設置された津波フラッグは、津波警報などが発表されたときに泳いでいる人に危険を知らせる旗です。

 4年前の6月に気象庁が運用を始め、香川で7、岡山で2の自治体が導入していますが、認知度は高くありません。

(海水浴場の利用客は―)
「(Q.何のフラッグが知ってる?)知らないです。目立つので遠くから見ても分かるので参考にしたい」
「見たことない。安心だと思います。すぐ逃げられるってことですね」

(女木島ライフセービングクラブ/中村谷威之 代表)
「まず津波フラッグについて知っていただいて、旗を見たらすぐに避難できる状態になればいいと思う」

マニュアルの見直し検討

 高松市立みんなの病院です。200人以上の患者が入院しています。

(高松市立みんなの病院 総務課/好井勝 課長補佐)
「休日や夜間の対応も求められておりますので、ドクターや看護師に対して災害対策マニュアルの周知を再度行いました」

 また、災害時それぞれの部署でとるべき行動を示した「アクションカード」を改めて確認しました。

 しかし、現時点で「災害対策マニュアル」に臨時情報が発表されたときの対応は示されていません。

(高松市立みんなの病院 総務課/好井勝 課長補佐)
「今後、業務継続計画の中を見直す方向で考えております。改訂の中で(臨時情報を)入れることを検討していますが、災害レベル別対応の一覧で対応していくことも考えております」

備え点検の機会に

 地震学を専門に研究する香川大学の金田義行特任教授は、この1週間をどう捉えたのでしょうか。

(香川大学/金田義行 特任教授)
「この臨時情報をもって実際に防災のグッズを買ったり、備えの点検をされたということであれば非常に良い機会だった」

 市民が防災への関心を高めた一方で、自治体や公的機関には「臨時情報」についての対応が定まっていないところもありました。

(香川大学/金田義行 特任教授)
「今後の計画にきちんと臨時情報対応を入れることを、もう1回点検していただくことになるかと思いますので、良い機会になったと思います。また次、臨時情報が出た、また(次の巨大地震が)起こらないとしても切迫度はどんどん高まっていると理解していただくことが大事」

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