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本は売れ残ったらどうなる?店頭での並べ方の基準は? 書店にまつわる疑問【みんなのハテナ】

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 視聴者の皆さんの疑問に答える「みんなのハテナ」です。最近、本を読みましたか? 今回のハテナは書店がテーマです。

 今回、答えてくれるのは香川県の老舗総合書店チェーン、宮脇書店総本店の平尾光良店長です。

 高松市朝日新町にある総本店に並べられている本は、なんと約47万冊だそうです。

入荷する本の基準や量は?(高松市 ぽん 47歳)

(宮脇書店 総本店/平尾光良 店長)
「過去の売り上げの販売実績を元に入荷冊数を決めることが多いです」

 書店にはさまざまなジャンルの本や雑誌が並んでいますが、これらは出版社からそのまま書店に届けられているわけではありません。

 出版物の多くは、作家・文筆家などの「著者」から「出版社」、「取次店」、さらに「書店」を通って私たち「読者」の手に届きます。

 間にある取次店は長年蓄積した膨大なデータを元に、どの店舗に何部配本するのが適当なのかを判断しています。

 例えば、コミックの「ワンピース」109巻が300冊入荷して4か月で256冊売れたとすれば、次回の110巻は260冊くらいの配本になるそうです。

本の並べ方は?(高松市 あきちゃん 75歳 他)

(宮脇書店 総本店/平尾光良 店長)
「一番目につく入口付近に売れ行き良好な本、新刊の売れる商品だったり季節商品、今だったら日記、手帳、家計簿を置いている」

 確かに書店の表情は季節に応じて変化していますよね。

どんな本を平積みする?(高松市 あかんたれ 61歳 他)

(宮脇書店 総本店/平尾光良 店長)
「売り上げが見込める商品を中心に平台を選定しています」

(記者リポート)
「入口から入ってすぐ目のつくコーナーに『ミヤボン』というコーナーがあります。こちら手作りのPOPでこちらの本を勧めてらっしゃいます」

 「ミヤボン」は宮脇書店の全従業員のアンケートの結果、今売りたい5冊を紹介するコーナーです。

 1冊ご紹介いただきました。

(宮脇書店 総本店/平尾光良 店長)
「『なぜ働いていると本がよめなくなるのか』。こちらの本は働いている人も本を読める社会を作りましょうという本です」

 われわれ社会人で、本を読みたくても読めていない人に、ぜひ手に取って欲しいと話していました。

発売日が遅れるのはなぜ?(丸亀市 ミニ 48歳)

(宮脇書店 総本店/平尾光良 店長)
「本は基本、取次から全国の書店に発送しますが、この拠点が関東にあるため、関東から離れているほど到着が遅れます」

売れ残った本はどうなる?(赤磐市 ジーニスト 54歳 他)

(宮脇書店 総本店/平尾光良 店長)
「『委託販売制度』というのがございます。定められた期間内であれば売れ残ったものについて返品が認められるという販売方法です」

 委託販売期間は書籍で3~4カ月、雑誌は、週刊誌で40日などと決まっています。

書店は減っている?(三豊市 うどんまん 36歳)

(宮脇書店 総本店/平尾光良 店長)
「2003年には全国で2万店以上あった書店ですが、2023年時点で約1万1000店と半分以下にまで減少しました。(全国の)28%は市区町村に書店がありません」

 書店が減っている要因には売り上げの不振などがあるそうです。

(宮脇書店 総本店/平尾光良 店長)
「現在置かれている状況は大変ですけれど、ネット書店にはないリアル書店としての利点を生かして、地域における文化発信である書店を継続できるようにみんな力を合わせて頑張っていきたい」

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