4月20日に投開票が行われる備前市長選挙は、現職と新人の一騎打ちとなりました。現市政への評価や人口減少対策などが争点となっています。
備前市長選に立候補しているのは、届け出順にいずれも無所属で元備前商工会議所会頭で新人の長崎信行さん(79)と3回目の当選を目指す現職の吉村武司さん(78)です。
(無・新/長崎信行 候補)
「閉鎖的な市役所を改め、市政の透明化と行政の見える化を実現します。これらはすべて市民の皆さんの声を聞きながら、一緒に進めていく思いです」
長崎さんは、父親から引き継いだ鉄工所の会長を務め、これまで備前商工会議所の会頭や岡山県備前焼陶友会の理事長などを歴任してきました。
(無・新/長崎信行 候補)
「一番やりたいことは『安全・安心』です。皆さんが本当に使うものを整備しないといけない」
長崎さんが掲げるのは子どもから高齢者まで安心して暮らせるまちづくり。
街頭演説では大規模災害に備え、上下水道などのインフラや公共施設、学校の整備に力を入れたいと訴えました。
また、長崎さんのもとには若い世代からの要望が多く寄せられているとして、国の交付金などの活用を検討しながら、そうした「市民の声」を市政に反映したいと呼び掛けました。
(無・新/長崎信行 候補)
「若い人、30代、40代の人が話しに来るようになった。備前市の活性化になるような意見を彼らは言ってきている。それをどう取り扱うか、彼らの意見をできるだけ受け入れて、一緒に考えていけばいい」
(無・現/吉村武司 候補)
「備前市を他の自治体に負けないように市民と一緒にやってきたつもりです。各地区が持っている課題を1つ1つ次の4年間で解決させていただきたい」
吉村さんは備前商工会議所の会頭などを歴任し、2013年、備前市長に初当選。2017年に落選しましたが、2021年に再び当選しました。
(無・現/吉村武司 候補)
「土地を備前市が買わせていただいて、無償の住宅地にして市外の人に備前市に移り住んでもらう」
吉村さんは2期8年の実績をアピールするとともに、それぞれの地区の課題に応じた公約を掲げています。中でも過疎化が進む地区では、子育て世代の移住促進を目指し無償の分譲地を整備すると訴えました。
また、市内にある小学校を存続させていくため、子どもたちが国際的に活躍できるような教育プログラムや給付型の奨学金など、魅力ある学校づくりに取り組むとしています。
(無・現/吉村武司 候補)
「まだまだ小学校を閉校する時期ではありません。これからも10ある小学校各地区になくてはならない小学校ですので、ひき続き人口増対策をして長く各地区の小学校を維持し5つの中学校も維持できると思っています」
現職の2期8年の取り組みに対する評価や、人口減少に歯止めをかける「魅力あるまちづくり」などが争点となる今回の選挙。今後オープンする図書館や美術館、多目的施設などをどう活用していくかも注目されます。
備前市長選は4月20日に投票が行われ、即日開票されます。