岡山大学学術研究院環境生命自然科学学域の田中佑准教授の研究チームは、埼玉県加須市の中森農産とダイズの新たな栽培法や品種の育成を目指し、共同研究契約を締結しました。
ダイズは高い栄養価と優れた加工適性によって、いろいろな用途に利用される重要作物ですが、干ばつや洪水、病虫害に弱いため生産が不安定です。深刻化する温暖化の影響を受けやすい作物と考えられていて、農家の大規模化が進む中で、広い面積のダイズ圃場を効率的に管理する栽培法や、ストレスに強い多収品種の開発が求められています。
岡山大学によると、共同研究によって、大学が開発した新技術をすぐさま現場に還元することができるようになるということで、今後は、温暖化を見据えたダイズの栽培時期の移動や、それに適した多収品種の開発を加速し、ダイズ生産の向上を目指すとしています。
田中佑准教授は「国内のダイズ生産を取り巻く状況は厳しさを増しています。この状況を打破するには、アカデミアと生産者がより密接に連携し、互いの強みを生かしていく必要があります。本プロジェクトがそのきっかけの一つになることを願っています」とコメントしています