球児を支える人たちの物語です。丸亀高校には選手の特徴を捉えて選手にアドバイスするアナリストがいます。
夏に向け汗を流す選手の横で、タブレットを真剣な表情で見つめているのは丸亀の2年、林聖将さんです。彼の役割は、選手ではなくデータ分析専門の「アナリスト」。
(丸亀 アナリスト/林 聖将 さん[2年])
「実践形式の練習をして、測定機器を使ってピッチャーのデータをとろうと思っています」
(篠原茉那リポート)
「あちらがピッチャーの球速などを測る機械です。そのデータがこちらのタブレットに送られます」
練習ではピッチャーの球速や回転数に、バッターのスイングスピードや軌道まで、さまざまなデータを集めます。
林さんはこうしたデータを駆使して選手1人1人にアドバイスを送ります。集めたデータは選手にも送り、練習後にも自身の特徴などを振り返ることができるようサポートしています。
(丸亀/逢坂隆斗 選手[3年])
「いつも試合の終わりとかに撮ってくれた動画を送ってくれて、試合終わりに改めて振り返られるのでそういうところでとても助かっています」
(丸亀 アナリスト/林 聖将 さん[2年])
「選手と一緒に課題を話し合って、こうしたらいいんじゃない? というのをアドバイスして改善されたときは、すごくやっていてよかったなと思います」
そんな林さん。実は野球のプレー経験はありません。
(丸亀 アナリスト/林 聖将 さん[2年])
「野球見るのはすごく好きで、ちょうど僕が入る時がアナリストの募集が始まることを知って、やってみたいなと興味が湧いて入りました」
(丸亀/杉吉勇輝 監督)
「自分で動画撮ってデータ取って、また見て設置して、片づけてってなると時間がとられてうまく使えないと思ったので、それを専門でしてくれる子が来たらいいなと思って募集したところ、その日のうちに僕やりますって来てくれたので」
活動していく中でこんな苦労も。
(丸亀 アナリスト/林 聖将 さん[2年])
「実際にやったことがないので選手の気持ちというのにあまり共感できなかったんですけど」
入部当初、選手がどういう気持ちで打ったり、投げたりしたのか想像することが難しく、アドバイスに戸惑っていたようです。
(丸亀 アナリスト/林 聖将 さん[2年])
「コミュニケーションを重ねていくごとに、なんとなくこういう気持ちなんかなというのが分かってきて、いいやり取りが生まれてきている」
林さんが心掛けたのは日々のコミュニケーション。練習以外でも、気持ちを伝えてもらいやすい雰囲気づくりをしています。
(丸亀/正木智哉 選手[3年])
「自分たちも色んな要望とか選手からわがままなこと言ったりするんですけどそれも同い年とか下とか関係なく気軽に言える存在です」
(丸亀/角野竜二 選手[3年])
「僕にとっては変化球とか課題をもっていたりストレートにも課題をもっているのでその課題を一緒に克服するための大切な仲間です」
チームに欠かせない存在となった林アナリスト。1年の集大成、夏の香川大会がまもなく始まります!
(丸亀 アナリスト/林 聖将 さん[2年])
「対戦校の映像とかを選手に共有してこういうところ気を付けないといけないねみたいなのを話し合って対策をたてていければと思います。(この夏の目標は)チームが甲子園に出場することです。」