ニュース

特集

【特集】参院選 激戦の香川選挙区を追う 現職と新人合わせて6人の争い

ADVERTISEMENT

ADVERTISEMENT


 7月20日に投票が迫った参議院選挙。過去5回連続で自民党の候補が当選している香川選挙区では、現職と新人合わせて6人が1つの議席を激しく争っています。

(自民党総裁/石破茂 総理大臣・15日)
「今度の選挙は、今さえよければいいという人たちか、次の時代にも責任を持つという人たちか、その戦いです」

(自民党/小泉進次郎 農水大臣・7日)
「国民民主党の地元のような香川県では、なおさら三宅さんは苦しい」

 石破総理や閣僚が続々と応援に入り、「危機感」を訴える自民党。対する国民民主党は玉木代表のお膝元、香川を「負けられない選挙区」に位置付けています。

(国民民主党/玉木雄一郎 代表・16日)
「香川が変われば日本が変わりますから! ぜひとも、そのためにも(野党候補の)18年ぶりの勝利を」

(国民民主党/榛葉賀津也 幹事長・9日)
「ここはもう玉木(代表)の城だからね。あえて言いますが、守らなきゃいけない。絶対(議席を)取らなきゃいけない」

自民党・現職 三宅伸吾 候補(63)

 3期目を目指す自民党現職の三宅伸吾さん(63)。過去にはない「党への逆風」を感じると言います。

(自民・現/三宅伸吾 候補[63]・10日)
「この2年間、さまざまな不祥事が相次いだのと、物価高なので。今の政権与党に対する不満になっているようなところはやっぱりあると思いますね」

 三宅さんは日本経済新聞の編集委員から政治家に転じました。「経済政策通」に加え、外務、防衛大臣政務官を歴任した実績を訴えます。

(自民・現/三宅伸吾 候補[63]・15日)
「手取りが増えても物価高に勝っていなければ暮らしは豊かになりません。賃上げを促進する税制、さまざまな後押しの政策を国が速やかに作るべきだと確信をします」

国民民主党・新人 原田秀一 候補(52)

 2025年2月に国民民主党の公募で選ばれた新人の原田秀一さん(52)。証券会社や投資会社で培った豊富なビジネス経験と国際経験をアピールします。

(国民・新/原田秀一 候補[52]・6日)
「香川を元気にするにはまずは生活物価対策です。必ずや手取りを増やす夏に、香川を変える夏にしてみせます」

 党が掲げる「年収の壁」の引き上げやガソリン暫定税率の廃止などを訴え、知名度アップを図ります。

(国民・新/原田秀一 候補[52])
「玉木代表のお膝元であるので、そこの国民民主党への非常に高い信頼というところを活用させていただいて選挙はしていますけども、あまりそこに気負いもせずに、自分の訴えを認知してもらうことに努めたいと思っています」

 2024年10月に行われた衆院選の香川県の比例の得票数です。自民党と公明党の合計16万5462票に対し、国民民主党と立憲民主党を合わせると16万5599票となり、ほぼ同じです。

 3年前の参院選では8人が乱立して政権批判票が分散し、自民党の現職が圧勝した結果を踏まえて立憲民主党は今回、香川選挙区に候補者を擁立しませんでした。

(立憲民主党/小川淳也 幹事長・7日)
「どうぞみなさまご決断ください。今回は野党を勝たせる番だと。選挙区は原田候補とゆるやかに連携していきたいと思います」

 一方で、党や香川県連として原田さんへの推薦や支持といった組織決定には至りませんでした。

(立憲民主党/小川淳也 幹事長)
「先方(国民民主党)は独自の戦いをしたいという意向が内々に伝わってきてましたので、それを尊重したということです」

共産党・新人 長尾真希 候補(36)

 共産党は2016年と19年の参院選で「野党共闘」に加わりましたが、22年と今回は独自候補を擁立しました。

 初めての選挙挑戦となる長尾真希さん(36)は他党との「違い」を打ち出します。

(共産・新/長尾真希 候補[36]・8日)
「参院選香川選挙区の私の相手は、自民党とその応援団です。自公(自民党・公明党)を少数に追い込み、皆さんと自民党政治を終わらせて、本物の国民のための政治へ変えたい」

(共産党/田村智子 委員長)
「自民党の政治を延命させてしまうのか、自民党と手を取り合って。それとも自民党の政治を元から変える、新しい流れを起こすのか。これが今度の参議院選挙で問われていることだと思いますので」

 党の機関紙、「しんぶん赤旗」の記者として医療や教育現場などを取材してきた長尾さん。戦争や貧困、差別がなく暮らせる政治を訴えています。

(共産・新/長尾真希 候補[36]・11日)
「今の政治が本当に苦しい、困っている、そういう人たちの声に耳を傾けるならば『対決より解決』なんてそんな話じゃなくて、やっぱり対決せないかんのですよ。立ち向かわないかんと思うんです。そこをできるのは共産党だと思うので」

参政党・新人 小林直美 候補(51)

 参政党・新人の小林直美さん(51)は党ができた2020年に入党し、3回目の国政挑戦です。

(参政・新/小林直美 候補[51]・3日)
「このままだったら日本は本当に沈みゆく船ですよ。それを大転換するために、今までどこの政党もやってなかったこと、言ってなかったことを真正面からどストレートに言うことができるのはしがらみのない、組織団体がついてない参政党だけなんです」

 今回、45の選挙区全てに候補者を擁立した参政党。神谷代表が高松市に応援に駆けつけた際、雨にもかかわらず大勢の人が集まりました。

(参政党/神谷宗幣 代表・14日)
「さっき小林さんとも言ってたんですよね。こんなに急に人が集まって支持が高まって、『どうしましょう』って言ってましたよ。しっかりと皆さんの期待を受け止めて、われわれはこれからも考えてやっていきます。けど間違えることもあります。だからどんどん意見を出してください」

 行き過ぎた外国人の受け入れに反対し、「日本人ファースト」を掲げる参政党について、「排外主義」ではないかという声も上がっていますが……

(参政・新/小林直美 候補[51]・10日)
「素直に『そうだよね』って思ってくださってる方のほうが圧倒的に多いような気がするんですよ。排外主義じゃないかって思う方と、機会があればそれはちょっと違うんですよっていうことも説明できるかなとは思うんですが」

 香川選挙区にはこのほか、日本維新の会を離党した無所属の町川順子さん(66)、政治団体・NHK党新人の野呂美和子さん(61)も立候補しています。

無所属・新人 町川順子 候補(66)

(無所属・新/町川順子 候補[66]・3日)
「今回の選挙では、一番に掲げたいのは消費税の廃止でございます。若い人たちには未来を想像できるような、そういう社会にしていきたいんです」

政治団体NHK党・新人 野呂美和子 候補(61)

(諸派・新/野呂美和子 候補[61]・3日)
「アメリカでも移民を入れないということを決めていて。そういうふうな形で日本も同じような、流入を止めたいと」

 自民党が議席を守るのか、野党が18年ぶりに議席を奪うのか。20日の投開票に向けて選挙戦は激しさを増しています。

関連ニュース

全国ニュース(ANN NEWS)

新着ニュース