夏の高校野球・香川大会。志度のエースナンバーを背負う、片山祐慎。小学生の時は野球よりサッカーに興味を持っていましたが……
（志度／片山祐慎 投手［3年］）
「テレビで甲子園を見ていて、お母さんから『祐慎がここに立っている姿を見てみたい』と言われて、その言葉もきっかけで始めました」
（志度 片山選手の母／千穂さん）
「もともと私が野球が好きだったので、野球やってほしいというので、声をかけました。野球の体験に連れて行ってみたら『すごく楽しかったので、ぜひやりたい』というので、私も喜んでやらせました。（Q.お母さんの作戦成功ですね）そうですね。（Q.甲子園はどうですか？）行ってほしいです。はい、連れて行ってほしいです」
甲子園のマウンドに立つ姿を母に見せる。それが野球を勧めてくれた母への最高の恩返し……。
雨の中マウンドにあがった片山の立ち上がり。いきなり、先制を許してしまいます
志度は2点を追う2回、1アウトから打席には片山。レフトへの大きな当たりは左中間に落ち、ツーベースヒットとなります。
（志度 片山選手の母／千穂さん）
「嬉しかったです。このあと、繋いでくれたらうれしいですね」
このあと3塁へ進んだ片山。7番、平井のタイムリーでホームを踏み、志度が1点を返します。
野球を始めて喜んでくれた母。ともに夢見た甲子園。その夢をかなえるため、片山は力投を続けます。4回には、英明打線の中軸から三者連続三振を奪います！
（実況）
「三振・片山、4回は英明打線から三者連続三振を奪います」
しかし、相手は夏の香川大会連覇中の英明。打線の勢いを止められず、親子で駆け抜けた夏は幕を閉じました。【志度 1‐11 英明】※5回コールド
（志度 片山選手の母／千穂さん）
「とにかくお疲れさまと伝えたいです」
（志度／片山祐慎 投手）
「甲子園に行って最高の恩返しをしたいと思ったんですけど、甲子園に行けなくて申し訳ない気持ちでいっぱいです。今まで毎日、弁当とかつくってくれたり、送り迎えをしてくれたりしてくれてとても感謝しています」
