高松競輪場の再整備に市が公金を支出するのは違法だとして、高松市の男性が建設の差し止めを求めていた裁判で、高松地方裁判所は原告の訴えを棄却しました。
高松市は約75億円をかけて老朽化した高松競輪場の再整備を進めていて、7月1日に工事が始まりました。
計画では敷地内の競輪に使う部分を縮小し、あいた場所を民間事業者に貸し出してホテルや自転車スポーツを楽しめる施設などを整備します。
これに対して高松市の男性は「競輪場には子どもが利用する施設も併設されることなどから、再整備に公金を支出するのは違法である」などとして、高松市に対して建設の差し止めを求める訴えを起こしていました。
17日の判決で高松地方裁判所の田中一隆裁判長は、「『競輪施設』と子どもが利用する『スポーツ施設』の動線を分離しているため、子どもたちへの影響は限定的で『こども基本法』に違反しない。また、ギャンブル依存症の対策も行われているなどの理由から公金の支出は適正である」として、訴えを棄却しました。
判決後、男性は「不服だ」とした上で、控訴するかどうかなどを検討すると話しました。