高松市出身の元プロ野球選手で、2023年に亡くなった中西太さんの銅像を高松市中央公園に建てる計画が進められています。銅像を制作する作家が手掛けた中西さんの胸像が、香川県立ミュージアムで公開されています。
(荻津尚輝リポート)
「つばの部分は再現されていませんが、ヘルメットを被った中西太さんの胸像です。鼻や口元、歯が一本一本再現されていて、とても細かいです」
石膏で作られた中西太さんの胸像。香川県立ミュージアムで開かれている香川県美術展覧会で11月24日まで公開されています。
中西さんは高松一高出身で、1952年に西鉄ライオンズに入団。ベストナインに7回選ばれるなど「怪童」と呼ばれ、西鉄の黄金時代を支えました。
そんな中西さんの功績を後世に伝えるために銅像を設置しようと、2024年に実行委員会が発足し、クラウドファンディングが行われました。
銅像を制作するのは、中西さんと同じ高松一高出身の彫刻家、池川直さんです。
(製作を担当/池川直さん)
「母校のために製作していただけないかというご依頼をいただきまして、喜んで引き受けた次第です」
実行委員会が池川さんに見せた銅像の元となる写真は、ボールを打つ瞬間を捉えた迫力ある一枚です。
(製作を担当/池川直さん)
「これがバッティングフォームの理想形だとご自身が言われたと伺いまして……。いやあ、すごい一瞬だなと思いましたね。すごい形相だしね」
池川さんは、銅像を作る前段階として、この写真をもとに5分の1サイズのミニチュアなどを作っていて、今回の胸像はその一つです。
(製作を担当/池川直さん)
「バッティングシーンの一瞬を捉えたものの部分的なもの。胸から上の形・表情、そうしたものを確かめたいということで試作という形で出しています」
池川さんが制作した中西さんの胸像は、香川県で初公開です。
(製作を担当/池川直さん)
「瞬間の表情ですね、顔ですね、歯を食いしばって球を見つめる目ですね。そうしたものが表れているかというのがポイント。臨場感あふれる『一瞬』というものを表してみたいなと思います。本番をね、もっと楽しみにしていただきたい」
銅像は、2027年夏にリニューアルオープンする高松市中央公園に建立予定です。