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衆院選で主要政党が打ち出す「食料品の消費税ゼロ」 家計の負担はどれくらい減る?財源は?【暮らし×経済】

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 暮らしに密着した経済の話題を取り上げる「暮らし×経済」です。今回は衆院選の争点の一つになっている「消費税減税」による暮らしへの影響についてお伝えします。
 主要政党が物価高対策の一つとして打ち出している「食料品の消費税ゼロ」、もし実現するとスーパーは大きな負担を強いられることになりそうです。

大量の登録作業が大きな負担に…レジシステムの改修も

(松木梨菜リポート)
「スーパーで販売されているこのような日用品は税率が10%ですが、食料品などは軽減税率が適用され、現在8%となっています」

 消費税が導入されたのは1989年です。現在、税率は10%ですが、食料品などは軽減税率が適用されて8%となっています。もし消費税がゼロとなれば、スーパーなどは対応に追われることになります。

(グランドマート/岡本和恵 取締役)
「ポップを全部入れ替えるとなると何万品目になるので。日々でも値上げだとか、千品目以上ポップの付け替えが毎月起こっていて従業員疲弊している状態なので」

 こちらでは現在、手作業で店頭価格をレジのシステムに登録しています。この作業を数万点分しなくてはなりません。さらにレジのシステム改修も必要になります。

(グランドマート/岡本和恵 取締役)
「すごく大変ですね。どれぐらいの費用でシステムの改修ができるのか。少なくとも数百万円はかかると思います」

 店頭などでは消費税を含めた価格を表示する総額表示が2021年に法律で義務付けられましたが、その緩和を求めています。

(グランドマート/岡本和恵 取締役)
「すき焼きのたれなども1月から値上がりした商品になるので1月変えたばっかりで。スーパーでいうと総額表示ではなく販売価格での表示にさせてもらうとよくなるんじゃないかなと」

 暮らしへの影響を生活者はどう考えているのでしょうか。

(買い物客は―)
「今4人で暮らしているんですけれども、消費税がかからなくなるのは大きいかなと思います。助かると思います」
「ありがたいですけど、日々の中でそこまで大きく気にする割合ではないかなと思っています。やっぱり賃金の向上をやってほしいなと。ものを場当たり的に下げるよりは根本的なところを期待したいと思います」

家計の負担はどれくらい減る?

 消費税の減税は助かるという声も市民からはありました。では、実現した場合、家計の負担はどれぐらいが減るのでしょうか。

 野村総研のエグゼクティブ・エコノミスト木内さんが総務省家計調査から試算した、1カ月当たりの4人家族の食料品の平均支出は7万5681円です。

 食料品の消費税がゼロになった場合、月額で5606円、年間で6万7272円、負担が減るということです。

 一方で、消費税は年金や医療、介護、子ども子育て支援などの社会保障に充てられています。

 消費税の税収は2025年度の当初予算では年間31.4兆円で、野村総研の試算によるとそのうち食料品分の税収は年間5兆円です。

専門家「日本経済悪化に拍車が掛かる可能性」

 もし消費税ゼロが実現するとこの5兆円分がなくなります。この分をどうまかなうのか……専門家の見解は。

(野村総研エグゼクティブ・エコノミスト/木内登英さん)
「財源をまかなうと多くの政党が出しているんですけれども、具体性があまりないということです。その財源をまかなえない可能性は比較的高いと思いますので、結果的に国債の発行でまかなうとなりますと、将来の世代の人が消費税率の引き上げなどを受け入れて借金を減らしていくことをせざるを得なくなる」

 長期的にみて暮らしへの影響は?

(野村総研エグゼクティブ・エコノミスト/木内登英さん)
「円安・債券安が進んでしまうと、円安で物価高債券安で長期金利の上昇例えば住宅ローンの金利の上昇といったマイナスの影響が、より長い目でみると日本経済の成長率が下がってしまうそういうきっかけになってしまうと、日本経済の悪化に拍車が掛かってしまう可能性があります」

 消費税に関する政策以外にも、減税した分の財源をどのようにまかなうのかなどの各党の考えをしっかりと理解したいと思います。

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