旧香川県立体育館の解体に向けた工事が4月10日に始まりました。民間団体からの再生の提案を受け入れなかった香川県。開示された面談の記録に書かれなかったこととは?
解体2日目の13日は、樹木の伐採に続き、敷地を囲む石垣の撤去に向けた作業が行われていました。
旧香川県立体育館を巡っては2025年7月、建築家らで作る再生委員会が土地と建物を買い取るなどして公費を使わずに再生することを県に提案しました。
再生委員会は2025年8月と9月に1回ずつ、香川県と県教委の担当課と非公開で面談しましたが、県側は、倒壊の危険性があることなどを理由に解体の準備を進めました。
KSBは2回の面談の議事録を情報公開請求しました。県側は再生委員会に内容を確認した上で面談の「概要」を記した文書を開示しました。
個人や企業名などを黒塗りにしている他、再生委員会が自分たちの記録をもとに加筆を求めたにもかかわらず、「書かれなかったやりとり」がいくつかあることが分かりました。
その一つは、県側が建物の倒壊の危険性を判断するにあたって、「平成24年(2012年)の耐震診断以降に新たな診断はしておらず、第三者や丹下事務所の意見も聞いていない」というやりとりです。
もう一つは、再生委員会の提案の「事業性」の判断は「教育委員会の保健体育課が行っていて、外部へのヒアリングはしていない」と県側が答えた部分です。
香川県は再生の提案を受け入れませんでしたが、その判断にあたって「第三者の意見を聞いていない」という事実を公文書にあたる「面談記録」に残していませんでした。
再生委員会側は、解体費用の支出差し止めを求める住民訴訟の中で「倒壊の危険性はなく、急いで解体する理由はない」とする複数の専門家の意見書を提出しています。
しかし、香川県はその審理の途中で解体工事に着手しました。
記者「ここ1年、県側は第三者の意見を聞くことなく解体に突き進んだように映るが、今後裁判の中で急いで解体する必要がない耐震性能が立証された場合、取り返しがつかないことになるのでは?」
(香川県/池田豊人 知事)
「平成24年(2012年)の診断結果についてはもう一度見直しをしまして、診断の内容について妥当であるというふうに認識をしました。なお、裁判の対応についてはしっかり、引き続き適切に対応してまいりたいと思います」