長年「岡山の台所」として親しまれてきた岡山市の「岡ビル市場」。再開発事業に伴う営業終了を前に特別イベントが開かれました。
(イベントの実行委員/林宗男さん)
「最後に岡ビルに75年、ありがとうと感謝を伝えたいなという気持ちで、この会を開くことにしました」
すでに多くのテナントが抜けた岡ビルで8月1日、「さよならマルシェ」が開かれ、飲食店や雑貨店などが出店しました。
1951年に営業を始めた「岡ビル市場」は岡山市中心部の再開発事業によって建物が解体されるため、8月末に営業を終了します。
(訪れた人)
「寂しくなりますね。なくなるって聞いて、最後惜しんで」
(雑貨店)
「昔から遊びには来ていたんで、最後の瞬間に立ち会えるのはめちゃめちゃ光栄。いろんな人たちが来るので楽しい」
(生魚店)
「みなさん岡ビルに興味を持ってくださって、朝からこっちが驚いています。子どものころ、この辺を走り回っていたりとか、それがいつの間にか自分がここで仕事をするようになって、今度はこの建物がなくなってしまうんだなっていう感じで」
6月に岡ビルを退去した卵店も、一日限定で戻ってきました。卵の詰め放題に次々とお客さんが訪れます。
(卵店)
「きょうはイベントということで、ちょっとにぎやかしに。お客さんと触れ合いながら笑顔見ながらっていうのは楽しいですよね」
この日は、岡ビルの住居部分の見学会も開かれました。
岡ビルの2階から4階は店舗で働く人らの住居になっていて、現在も、いくつかの世帯が生活しています。
案内したのは、生まれた時から岡ビルで暮らし、鮮魚店を営んでいた林さんです。かつてあった共同浴場の跡なども公開しました。
(イベントの実行委員/林宗男さん)
「私の経験では非常に熱いお風呂だったっていう、僕は熱いのでいつも水を入れてぬるくしていた思い出があります」
(見学した人)
「ちょうど75年で、私の歳と一緒。同級生みたい」
(かつて住んでいた女性)
「ほんとこういうところに住んでいました。懐かしいです」
屋上にも上がりました。
(イベントの実行委員/林宗男さん)
「私が小さい頃は周りに高層建築がなかったので、花火大会の時に花火がここからでも見えた」
再開発組合によりますと、岡ビルを含むエリアにはホテルや住宅なども入る複合商業施設ができるということです。完成は2031年の予定です。
(イベントの実行委員/林宗男さん)
「75年間、岡山の終戦後から食と食文化を提供してきた自負はある。悲しんでばかりはいられないので、必ずしも市場形式になるとは限らないけど人のにぎわう所にしたい」