大空を羽ばたく鳥のように高いジャンプ、シャープな回転技。美しい踊りで観る人を圧倒するのは、香川県丸亀市出身のバレエダンサー、三宅啄未さん(22)です。アメリカを拠点に活動し、世界的に注目が高まっている三宅さん。8月23日、幼少期通っていたバレエ団の公演で香川県の舞台に立ちました。地元に帰ってきた三宅さんの踊りを一目見ようと、多くの人が訪れた公演の裏側を取材しました。
長年の夢「トップダンサーに」
8月22日。翌日の公演に向けて練習に励むのは、丸亀市出身のプロバレエダンサー、三宅啄未さん(22)。妹で中学3年生のるしあさん(14)と2人で踊る演目です。
三宅さんは国内有数の歴史を持つ丸亀市の近藤バレエ研究所で3歳からバレエを始めました。
小学3年生で初めて出場した四国のコンクールでいきなり優勝、さらに小学6年生の時には国内最高峰と呼ばれるNBA全国バレエコンクールで優勝しました。
卒業文集には「有名なバレエ団のトップダンサーになる」と夢をつづっていました。
(三宅啄未さん[2016年2月])
「すごいことやるにしても、見せつけないようなダンサーになりたい」
中学2年生の時には、若手バレエダンサーの登竜門ユースアメリカグランプリで世界一に輝きました。
その年、三宅さんはトップダンサーを目指して活動の拠点をイギリスへと移します。
2022年には留学先の英国ロイヤル・バレエ・スクールを首席で卒業し、世界最高峰のバレエ団の一つアメリカン・バレエ・シアターに入団しました。
そして重要な役や1人で踊るパートを任される「ソリスト」に、わずか1年という異例の速さで昇格しました。
(丸亀市出身・ABTソリスト/三宅啄未さん)
「(Q.海外を拠点に活動する中で自分の強みは?)海外で学ぶこともいっぱいあったんですけど、日本人の強さじゃないですけど、真面目なところ。リハーサルの時に、みんなに休めって言われます。『やったら俺もやらなきゃいけなくなるだろ』みたいに言われるんですよ(笑)『あ、すいません』って(笑)」
しなやかな動きに……ブレの無い回転。地道に積み上げてきた努力は技術の高さにつながっています。
(丸亀市出身・ABTソリスト/三宅啄未さん)
「(今は)テクニックがすごく必要とする役柄をいただくことが多くて、次は演技力や物語を語ることが必要になってくるキャラクターをいただいたときに、演技に深みが出るように頑張りたい」
踊りを通して地元に恩返し「『すごいな』と思われるようなダンサーに」
アメリカを中心に年間約100の公演に出演している三宅さんですが、毎年夏に近藤バレエ研究所の公演に合わせて香川に帰省しています。
(丸亀市出身・ABTソリスト/三宅啄未さん)
「うどんがおいしい。空港に着いてそのまま食べました」
大好きな地元での舞台に向け、妹と入念な打ち合わせをしてリハーサルを終えます。
公演当日。舞台の袖には、本番に向けてウォーミングアップする三宅さんの姿がありました。
三宅さんを一目見ようと、開場の2時間前に並ぶ人も――。
客席1000席は、いっぱいになりました。
(丸亀市出身・ABTソリスト/三宅啄未さん)
「世界的な有名なダンサーになりたいって小っちゃい時から思ってて。有名になりたいとはちょっと違うんですけど、いろんなダンサーが見ても『すごいな』と思われるようなダンサーになりたいです」
「(Q.会場の熱気はどうでしたか?)すごかったですね。お客さんが拍手とかで盛り上げてくれて。またいつか地元の方たちに恩返しができるものができればなとは思います」