韓国では7日、非常戒厳の発令を受けた尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領の弾劾(だんがい)訴追案の採決が行われます。ソウルから報告です。
(河村聡記者報告) 尹大統領は7日午前10時に生中継で談話を発表しました。今回の非常戒厳は「国政の最終責任者である大統領としての切迫感から始まった」と説明し、「その過程で国民に不安と不便をおかけした」と謝罪しました。
再び戒厳が発令されるのではという警戒感に対しては、「第二の戒厳は決してない」と否定しました。
また、「法的・政治的責任を回避しない」「任期を含め、党に一任する」と述べました。
弾劾に代える妥協案として与党が検討しているとされる大統領任期の短縮案を容認する姿勢を示した形です。
ただ、戒厳の発令そのものに対しての謝罪はなく、国民からは「これだけの事態で2分の談話は短すぎる」「ふざけているのか」という憤りの声も上がっています。
与党としても弾劾に反対する方針を維持してはいますが、大統領に対する反発は党内でも強く、弾劾訴追案の可決ラインに達する8人以上の造反が出る可能性もあります。
注目の採決は午後5時から行われますが、直前まで状況は揺れ動きそうです。